愛知県日進市の丘陵地に広がる、日本で唯一の宗教公園「五色園」。園内には浄土真宗の開祖・親鸞聖人の生涯を描いた、極彩色のコンクリート像が100体以上も点在しています。しかし、その独特すぎる雰囲気と、夜になると人形たちが動き出すという噂から、東海地方を代表する不気味な心霊スポットとして知られています。
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愛知県日進市の丘陵地に広がる、日本で唯一の宗教公園「五色園」。園内には浄土真宗の開祖・親鸞聖人の生涯を描いた、極彩色のコンクリート像が100体以上も点在しています。しかし、その独特すぎる雰囲気と、夜になると人形たちが動き出すという噂から、東海地方を代表する不気味な心霊スポットとして知られています。
噂される怪奇現象と有名な体験談
- 深夜、園内に設置されたコンクリート像が動き出す、または表情を変える。
- 園内にある首のない地蔵の首を撫でると、呪われるという噂がある。
- 誰もいないはずの園内から、大勢の人の話し声や笑い声、読経の声が聞こえる。
- 特定の人形(特に老婆の像)の目が、訪れた者を追って動く。
- 写真を撮ると、像の背後に霊が写り込んだり、オーブが多数写ったりする。
- 敷地内を歩いていると、誰かにつけられているような気配を感じる。
動き出すコンクリート像
五色園で最も有名な噂が、夜になるとコンクリート像たちが動き出すというものです。親鸞聖人の生涯を描いたジオラマの一部であるはずの人形たちが、本来の位置から移動していたり、腕の角度や首の向きが変わっていたりするという目撃談が数多く報告されています。特に、森の中に立つ鬼や老婆の像は、訪れる者を嘲笑うかのように表情を変えると言われ、多くの肝試し訪問者を恐怖に陥れてきました。
首なし地蔵の呪い
園内のどこかにあるとされる「首のない地蔵」の噂も、この場所の恐怖を増幅させています。この地蔵の首を面白半分で撫でてしまうと、必ず不幸な目に遭う、あるいは事故に遭うという強力な呪いの噂です。この噂の真偽は定かではありませんが、五色園を訪れる者の間では「決して探してはいけない」という禁忌として語り継がれています。
この場所に隠された歴史と呪われた背景
五色園の成り立ち
五色園は、浄土真宗の宗祖である親鸞聖人の教えを、誰もが視覚的に分かりやすく学べるようにと、昭和初期に構想され、1934年(昭和9年)に開園した宗教公園です。園内には、当代一流のコンクリート像作家であった浅野祥雲氏によって制作された、親鸞の誕生から入滅までを描いた100体以上の極彩色コンクリート像が点在しています。これらの像は、その独特の作風と表現力から、現在ではB級スポット・珍スポットとして、また芸術的な価値を持つものとしても再評価されています。
心霊スポットになった“きっかけ”
この場所が心霊スポットとして語られるようになったのは、その独特すぎる景観が最大の要因です。宗教的なテーマパークでありながら、夜間は照明もなく、森の中にリアルな表情のコンクリート像が佇む光景は、それ自体が非日常的で強烈なインパクトを持っています。特に、鬼や責め苦にあう人々の像は、訪れる者に直接的な恐怖を喚起させます。特定の事件や事故があったわけではなく、この「不気味な雰囲気」が、人形が動き出す、呪われるといった心霊の噂と結びつき、東海地方を代表する心霊スポットの一つとして定着していったのです。
【管理人の考察】なぜこの場所は恐れられるのか
- 歴史的要因: この場所は宗教施設であり、「親鸞聖人」という実在の人物の生涯をテーマにしています。その中には「死」や「苦悩」を描写した像も多く含まれており、宗教的な畏怖の念が、心霊的な恐怖へと転化しやすい土壌があります。
- 地理的・環境的要因: 丘陵地の広大な敷地に、像が点在しているという独特の環境。夜間は森の中の暗闇と静寂が、像の存在感を際立たせます。木々の間から不意に現れる像の姿は、訪問者を心理的に驚かせ、恐怖心を煽ります。
- 心理的要因: 「人形は夜になると動く」という、誰もが幼い頃に抱いたことがある原始的な恐怖心(オートマタフォビア)を、園内の無数の像が強烈に刺激します。この先入観が、風で揺れる木々の影を「動く像」と見間違えさせたり、像の表情が違って見えたりする錯覚を引き起こしている可能性が非常に高いです。
探索の注意点
現在の状況と物理的な危険性
- 立入禁止の状況: 大安寺というお寺が管理する宗教公園であり、日中は誰でも無料で散策できます。しかし、夜間は門が閉鎖され、立ち入りは禁止されています。
- 道の状態: 園内は遊歩道が整備されていますが、坂道や階段が多いです。
- 危険箇所: 夜間の不法侵入は、暗闇の中で像や木の根につまずき転倒する危険があります。また、像自体も老朽化が進んでいるため、むやみに触れないでください。
- その他: 住宅街に隣接しています。夏場は蚊や害虫が多いです。
訪問時の心構えと絶対的なルール
- 夜間の不法侵入は厳禁: 夜間は門が閉鎖されます。ゲートを乗り越えて侵入する行為は不法侵入という犯罪行為です。
- 宗教施設への敬意を払う: この場所は肝試しスポットである前に、浄土真宗の教えを伝えるための神聖な宗教施設です。像を傷つけたり、落書きしたり、大声で騒いだりする不敬な行為は絶対にやめてください。
- 近隣住民への配慮: 公園は住宅街に隣接しています。周辺道路での迷惑駐車や深夜の騒音は、住民の方々の多大な迷惑となります。
まとめ
五色園は、親鸞聖人の教えを伝えるための芸術的な宗教公園であり、その独特の雰囲気が心霊スポットとしての噂を生み出しました。噂の真偽はともかく、夜間の立ち入りは禁止されています。もし訪れるのであれば、必ず日中の明るい時間帯に、浅野祥雲氏の創り出した独特のコンクリート像の世界を、芸術鑑賞として楽しむべきでしょう。
このスポットの近くにある、もう一つの恐怖
- 長久手古戦場公園: 五色園から車で約15分の距離にある、徳川家康と豊臣秀吉が激突した「小牧・長久手の戦い」の古戦場跡。園内に点在する首塚や武将の墓の周辺では、今も彷徨う武士の霊が目撃されると噂されています。
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