【千葉・呪いの隧道】流山ガード…“バラバラ殺人事件”の記憶、壁から響く“謎の音”

千葉県松戸市、JR新松戸駅のほど近くに、明治時代の記憶を刻んだまま、現代の喧騒の中にたたずむ煉瓦造りのガード下があります。「流山ガード」。ここは、かつてこの暗く狭い通路で、**“バラバラ殺人事件”**があったと噂される場所。今もなお、トンネルの壁からは、犠-牲者のものか、得体の知れない“何か”の音が響き、訪れる者を悪夢へと誘うという…。

噂される怪奇現象と有名な体験談

“死”の記憶が凝縮されたこの場所では、その悲惨な歴史を物語るかのような、数々の心霊現象が報告されています。

• 深夜、トンネルの中を、白い服を着た女性の霊や、正体不明の男性の霊が徘徊している。
• 誰もいないはずなのに、トンネルの壁を、内側から「ドン、ドン」と激しく叩くような音が聞こえる。
• 車でトンネルを通過中、窓ガラスに、こちらを覗き込む“顔”が浮かび上がる。
• 誰もいないはずなのに、背後から複数の足音がついてきたり、うめき声が聞こえたりする。
• 敷地内に足を踏み入れると、急激な頭痛や吐き気、そして金縛りにあう。
• 撮影した写真に、おびただしい数のオーブや、説明のつかない“怪光”が写り込む。

最も有名な伝説「“バラバラ殺人”の怨念」

このガード下を、千葉県でも屈指の心霊スポットたらしめているのが、「バラバラ殺人事件」の伝説です。1980年代頃、この人目につきにくいガード下で、ある女性が惨殺され、その遺体はバラバラに解体されて遺棄された、というあまりにもおぞましい噂が囁かれています。（※この事件の公的な報道記録はありません）

それ以来、このトンネルには、無念の最期を遂げた被害者の霊が、今もなお彷徨い続けていると言います。「深夜、トンネルの真ん中で、白い服を着た髪の長い女が、うずくまって泣いていた」「車で通過しようとしたら、ボンネットに“ドン”という衝撃が走り、フロントガラスに、血まみれの女の顔が張り付いた」など、彼女の深い怨念を感じさせる、強烈な恐怖体験が数多く報告されています。

壁から響く“謎の音”

この場所のもう一つの恐怖が、トンネルの壁から聞こえてくるという「謎の音」です。それは、壁を内側から激しく叩く音であったり、誰かが壁をガリガリと引っ掻くような音であると言われています。

「肝試しに訪れ、トンネルの中で耳を澄ましていると、壁の向こう側から、誰かが『出してくれ』とでも言うように、壁を叩く音がした」といった体験談があります。これは、バラバラにされた犠牲者が、壁の中に埋められているのでしょうか。それとも、この土地に元々いた、別の“何か”なのでしょうか。

この場所に隠された歴史と呪われた背景

流山ガードの成り立ち

「流山ガード」は、明治29年（1896年）に竣工した、JR常磐線の高架下をくぐる、煉瓦（れんが）造りの古いガード（トンネル）です。元々は、地域の生活道路として、また、流鉄流山線「幸谷駅」へのアクセス路として利用されてきました。

その幅は、車一台がやっと通れるほどしかなく、昼間でも薄暗い、非常に圧迫感のある空間です。

心霊スポットになった“きっかけ”

この歴史あるガード下が心霊スポットとなった背景には、その**「異様なまでの狭さと暗さ」と、そこに生まれた「バラバラ殺人」**という、極めて衝撃的な都市伝説があります。

実際に、この場所でバラバラ殺人事件があったという、公的な報道記録は見つかっていません。

しかし、**「狭い」「暗い」「古い」「人通りが少ない」**という、心霊スポットの舞台として、これ以上ないほどの条件が揃っていました。そうした環境の中で、「ここで何か悲惨な事件が起きてもおかしくない」と人々が感じ、その想像力が、「バラバラ殺人」という、最も猟奇的で、記憶に残りやすい物語を、この場所に結びつけたのです。

**「明治時代の煉瓦造り」**という、土地の持つ古い記憶もまた、この場所の霊的な雰囲気を高め、訪れる者の恐怖心を掻き立てる、重要な要因となっています。

【管理人の考察】なぜこの場所は恐れられるのか

単なる古いガード下が、なぜこれほどまでに恐れられるのでしょうか。それは、この場所が**「都市の“闇”」**そのものを、凝縮したかのような空間だからです。

• 歴史的要因： この場所の恐怖は、**「バラバラ殺人」**という、現代社会の最も病的な側面を象徴するかのような「都市伝説」に根差しています。それは、古戦場や伝説の恐怖とは異なり、我々の日常のすぐ隣で起こりうるかもしれない、生々しい「狂気」への恐怖です。
• 地理的・環境的要因： 駅のすぐ近く、住宅街にありながら、そこだけが、明治時代の煉瓦造りのまま、時が止まっている。 この「日常の中の異空間」という、強烈なギャップ。そして、**車一台がやっと通れるほどの「極端な狭さ」**と、昼でも光が届かない「暗さ」。この圧倒的な圧迫感が、訪れる者の五感を麻痺させ、閉所恐怖症にも似た、本能的な恐怖を呼び覚ますのです。
• 心理的要因： 「バラバラ殺人事件があった」。この強烈な先入観を持って、この狭く、暗いトンネルに進入すると、人は自らの五感を極限まで研ぎ澄ませます。壁の染みを「血痕」と、反響する自分の足音を「誰かの足音」と、そして壁から滴る水の音を「壁を叩く音」と、脳が積極的に恐怖の物語と結びつけてしまいます。この狭さゆえに、“何か”と遭遇してしまったら、決して逃げられないという、究極の心理的恐怖が、この場所を支配しているのです。

探索の注意点

現在の状況と物理的な危険性

• 通行可能な公道: 流山ガードは現在も現役の公道として、自動車（小型車）、自転車、歩行者が日常的に利用しています。
• 【最重要】道幅が極めて狭い: トンネル内部は車一台分の幅しかなく、対向車とのすれ違いは不可能です。
• 夜間は照明が少なく危険: トンネル内に照明はありますが、全体的に薄暗く、夜間は視界が悪いです。
• 近隣は住宅街: トンネルは、住宅街の真っ只中に位置しています。

訪問時の心構えと絶対的なルール

• 故人への敬意を最優先に: この場所で亡くなったとされる方々の噂があります。不謹慎な言動や挑発行為は、故人を冒涜する許されざる行為です。
• 安全運転・通行を徹底する: 車で通行する場合は、必ず対向車が来ていないかを確認してください。歩行者や自転車も通行するため、細心の注意が必要です。
• 近隣住民への配慮を徹底する: 現場は住宅街の真っ只中です。 深夜に大声で騒ぐ、違法駐車をするなどの行為は、住民の方々の多大な迷惑となります。即座に警察に通報されます。
• 静かに行動する: 地域住民の生活道路であることを強く意識し、静かに、そして速やかに通り抜けるに留めてください。

まとめ

流山ガードは、明治の煉瓦造りの風景の中に、現代の最もおぞましい都市伝説が染み付いた場所です。その暗闇の壁から響くのは、本当に霊の声なのでしょうか。それとも、100年以上の時の重みが、この狭い空間で反響しているだけなのでしょうか。

このスポットの近くにある、もう一つの恐怖

• 死人坂（しびとざか） 流山ガードのある松戸市のお隣、流山市に存在する、もう一つの有名な心霊スポット。こちらは、かつて死者を墓地へと運ぶ“葬列の道”であり、夜な夜な、もんぺ姿の老婆の霊や、提灯を持った“死者の行列”が現れると言われています。
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