【岐阜・最凶踏切】本巣南踏切…線路際で手招きする、母子の亡霊 岐阜県本巣市ののどかな田園風景を貫く、一本のローカル線。その線路上にある「本巣南踏切」は、夜になると、かつて列車事故で亡くなったとされる母と子の霊が現れ、通る者を手招きするという、あまりにも悲しい心霊スポットとして知られています。
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【岐阜・最凶踏切】本巣南踏切…線路際で手招きする、母子の亡霊
岐阜県本巣市ののどかな田園風景を貫く、一本のローカル線。その線路上にある「本巣南踏切」は、夜になると、かつて列車事故で亡くなったとされる母と子の霊が現れ、通る者を手招きするという、あまりにも悲しい心霊スポットとして知られています。もし、あなたが暗闇の中、踏切の向こう側で揺れる人影を見つけても、決して車を停めてはいけません。それは、あの世への誘いかもしれないのですから。
噂される怪奇現象と有名な体験談
日常的に列車が往来するこの踏切では、その背後に隠された悲劇を物語るかのような、数々の心霊現象が報告されています。
- 深夜、踏切の向こう側で、母親と子供の霊がこちらに向かって手を振っている。
- 踏切を渡ろうとすると、車が原因不明のエンジンストールを起こし、立ち往生してしまう。
- 誰もいないはずなのに、「こっちだよ」と子供の楽しげな声や、女性の泣き声が聞こえる。
- 遮断機が下りていないのに、警報機が鳴り響くことがある。
- 踏切で撮影した写真に、白い人影や、無数のオーブが写り込む。
- 霊を目撃した後、原因不明の体調不良に見舞われたり、事故に遭ったりする。
最も有名な伝説「手招きする母子の霊」
この踏切を岐阜県屈指の心霊スポットたらしめているのが、この「手を振る母子の霊」の伝説です。その昔、この踏切で、一台の車が立ち往生し、猛スピードで迫ってきた列車にはねられ、乗っていた母親と幼い子供が亡くなるという、悲惨な事故がありました。
それ以来、母子の霊は成仏できず、夜な夜な踏切の脇に現れ、通る車に向かって「助けて」とでも言うように、手を振り続けるのだと噂されています。「最初は踏切待ちの人かと思ったが、よく見るとその姿は半透明で、ゆっくりとこちらに手招きしていた」「手を振る親子に気を取られていたら、いつの間にか車が線路の真上で停まっていた」など、二次的な事故を誘発しかねない、極めて危険な恐怖体験が数多く報告されています。
止まってしまう車
この場所で頻繁に語られるもう一つの怪異が、踏切上で車が動かなくなってしまう現象です。これは、かつて自分たちがそうであったように、母子の霊が車を引き留め、仲間を増やそうとしているためだと言われています。
「踏切を通過中に、急にエンジンが停止し、いくらキーを回してもかからなくなった。警報機が鳴り始めパニックになっていると、車の後ろから『早く逃げて』と女性の声が聞こえ、その瞬間にエンジンがかかった」という、不思議な体験談も存在します。これは、母子の霊が、自らと同じ悲劇を繰り返させまいとする、悲しい警告なのかもしれません。
この場所に隠された歴史と呪われた背景
本巣南踏切の成り立ち
「本巣南踏切」は、旧国鉄樽見線を前身とし、現在は第三セクターとして運行している「樽見鉄道」の線路上に存在する踏切です。大垣と樽見を結ぶこのローカル線は、地域の重要な足として、長年にわたり利用されています。
踏切そのものは、警報機と遮断機を備えたごく一般的な「第1種踏切」であり、特別な歴史を持つものではありません。しかし、そのありふれた日常の風景が、一つの悲劇の物語によって、恐怖の舞台へと変貌してしまったのです。
心霊スポットになった“きっかけ”
この場所が心霊スポットになったきっかけは、「踏切で母子が列車にはねられ死亡した」という、極めて悲劇的な事故の噂が広まったことです。
このあまりにも有名な噂ですが、これを裏付ける特定の公的な事故記録や報道を見つけることは困難です。
これは、実際にこの踏切や他の場所で起きた痛ましい事故の記憶が、時を経て、よりドラマチックで記憶に残りやすい「母と子の悲劇」という物語として集約され、この場所に定着した「都市伝説」である可能性が高いと考えられます。「ローカル線の踏切」という、どこか物悲しくノスタルジックな風景が、このような悲しい物語と結びつき、多くの人々の恐怖と想像力を掻き立てたのです。
【管理人の考察】なぜこの場所は恐れられるのか
ごく普通のローカル線の踏切が、なぜこれほどまでに強力な心霊スポットとして語り継がれるのでしょうか。それは、この場所が「現実の危険」と「物語の恐怖」が完璧に融合した場所だからです。
- 歴史的要因/民俗学的要因: 「踏切の幽霊」の物語は、自動車と鉄道が普及した近代以降に生まれた、現代の怪談です。しかし、その根底には、**「子供を水難事故から守るための河童伝説」のように、現実の危険を伝え、人々を戒めるための「教訓話(Cautionary Tale)」**という、日本の民話の伝統的な構造が見られます。「踏切では、一旦停止して左右をよく確認しないと、母子のような悲劇に遭う」という、極めて効果的な交通安全のメッセージが、心霊譚という形で語り継がれているのです。
- 地理的・環境的要因: 周囲を田畑に囲まれた、見通しの良い直線的な線路。夜になると、遠くの街灯りを除けば完全な暗闇に包まれます。この静寂と暗闇の中で、突如として鳴り響く警報機の甲高い音と、点滅する赤い光は、訪れる者の心臓を鷲掴みにするような強烈なインパクトを与えます。霧の深い夜には、遠くの光が滲んで、まるで人影が手を振っているかのように見えることもあるでしょう。
- 心理的要因: 「母と子の悲劇」という物語は、聞く者の同情を強く誘い、感情移入させやすいテーマです。その上で、「手を振る」という行為が持つ**「助けを求めているのか、それとも、こちらへ誘っているのか」という曖昧さ**が、底知れない恐怖を生み出します。訪れる者は、この踏切を前にした時、単なる通過点としてではなく、悲劇の物語が繰り返されるかもしれない「舞台」として意識してしまいます。その緊張感が、ありふれた光景を心霊現象へと誤認させるのです。
探索の注意点
現在の状況と物理的な危険性
- 【最重要】現役の鉄道踏切: この踏切は、現在も樽見鉄道の列車が実際に運行している、現役の踏切です。心霊現象とは無関係に、物理的に極めて危険な場所です。
- 列車の接近に最大限の注意: 樽見鉄道はローカル線ですが、日中は1時間に1本程度の列車が通過します。警報機が鳴り始めたら、絶対に踏切内に進入しないでください。
- 踏切内での駐停車は厳禁: 噂を試すために踏切内で車を停める行為は、脱輪やエンストの原因となるだけでなく、列車との衝突事故を引き起こしかねない、自殺行為に等しい危険な行為です。
- 夜間は非常に暗い: 周辺は田園地帯で街灯も少なく、夜は非常に暗いです。
訪問時の心構えと絶対的なルール
- 絶対に踏切内で立ち止まらない: いかなる理由があっても、踏切内や線路上に立ち入ったり、車を停めたりする行為は絶対にやめてください。
- 鉄道の運行を妨害しない: 懐中電灯を列車に向けたり、線路に物を置いたりするなど、鉄道の安全運行を妨害する行為は、法律で厳しく罰せられます。
- 故人への敬意: この場所で亡くなったとされる方々の噂があります。不謹慎な言動や挑発行為は厳に慎んでください。
- 近隣住民への配慮: 付近には民家もあります。深夜に大声で騒ぐ、車のエンジン音を響かせるなどの行為は迷惑となります。
まとめ
本巣南踏切の母子の霊は、踏切という場所に潜む、現実の危険性を我々に伝えるための、悲しい道標なのかもしれません。その手を振る姿は、あの世への誘いか、それとも「私たちのような過ちを犯さないで」という、切実な警告なのでしょうか。
このスポットの近くにある、もう一つの恐怖
- 鶯谷トンネル(うぐいすだにとんねる) 本巣南踏切から比較的近い、岐阜市の金華山ドライブウェイに存在する有名な心霊トンネル。血まみれの女性の霊が彷徨い、トンネルの壁に無数の血手形が浮かび上がると噂されています。ただし、このドライブウェイは夜間は完全に閉鎖されるため、深夜に訪れることはできません。
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