赤い服の女と母子の霊…水面に浮かぶ怨念「伊坂(いさか)ダム」 三重県四日市市、豊かな自然に囲まれた「伊坂ダム」。ダム湖の周囲にはサイクリングコースや広場が整備され、昼間は多くの市民が釣りや散策を楽しむ、のどかな憩いの場です。しかし、夜になるとその雰囲気は一変。
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赤い服の女と母子の霊…水面に浮かぶ怨念「伊坂(いさか)ダム」
三重県四日市市、豊かな自然に囲まれた「伊坂ダム」。ダム湖の周囲にはサイクリングコースや広場が整備され、昼間は多くの市民が釣りや散策を楽しむ、のどかな憩いの場です。しかし、夜になるとその雰囲気は一変。ダム湖に身を投げた母子の霊や、赤い服の女の霊が目撃されるという噂が絶えず、東海地方でも有数の心霊スポットとして知られています。
心霊スポットとしての伊坂ダム:水底に沈んだ魂の叫び
このダムが心霊スポットとして恐れられる理由は、ダムという場所が持つ特性と、ここで起きたとされる複数の悲劇にあります。ダム湖という広大で深い水辺は、人生に絶望した人々を惹きつけやすいと言われています。伊坂ダムでは、特に「無理心中した母子の霊」と「赤い服を着た女性の霊」の存在が強く語られており、彼女たちの成仏できない魂が、今もなおこの湖を彷徨い、訪れる者を水の中へ引きずり込もうとしていると信じられています。
歴史的背景:工業用水ダムと自殺の名所という評判
伊坂ダムは、四日市コンビナートへ工業用水を供給することを主な目的として、1966年(昭和41年)に完成したアースダムです。その後、市民の憩いの場として周辺が「伊坂ダムサイクルパーク」として整備され、多くの人々に親しまれてきました。
しかし、その穏やかな表の顔とは裏腹に、いつしか自殺の名所という不名誉な評判が立つようになります。「ダム湖に身を投げた母子がいた」「駐車場近くのトイレで自殺者が出た」といった具体的な噂が広まり、心霊スポットとして定着していきました。特に、トイレの噂は根強く、現在も固く封鎖された窓がその異様さを物語っています。
怪奇現象・体験談:赤い女と母子の霊、そして封鎖されたトイレ
このダムでは、自殺者の霊とされる様々な怪奇現象が報告されています。
- 母子の霊と赤ん坊の泣き声 深夜、ダム湖のほとりや駐車場で、母親と幼い子供の霊が手をつないで立っている姿が目撃されています。また、誰もいないはずの湖畔から、お母さんを探すかのような赤ん坊の甲高い泣き声が聞こえてくるという体験談も非常に有名です。
- 赤い服の女性の霊 ダムの堤防や、湖に架かる橋の上を、赤い服を着た髪の長い女性の霊が徘徊しているという話も数多く報告されています。その姿を見てしまうと、事故に遭う、あるいは呪われると恐れられています。
- 封鎖された窓のあるトイレ 駐車場近くにある公衆トイレは、このダムで最も危険な場所とされています。かつてこのトイレで自殺があったとされ、その影響か、トイレの一つの窓はコンクリートブロックで固く塞がれています。このトイレでは、個室の中からうめき声が聞こえたり、ドアを激しく叩かれたりといった怪奇現象が多発すると言われています。
- 水の中に引きずり込む手 湖のほとりに立っていると、水の中から伸びてきた白い手に足首を掴まれ、水中に引きずり込まれそうになるという、非常に危険な体験談もあります。
現地の状況・注意事項:市民の憩いの場と夜間の危険
- 現在の状況 伊坂ダム周辺は、現在も「伊坂ダムサイクルパーク」として多くの市民に利用されている、きれいに整備された公園です。しかし、夜間は管理事務所も閉まり、外灯もほとんどないため、広大な敷地は完全な暗闇に包まれます。
- 立ち入り禁止区域 ダムの管理施設や、危険を示すフェンスの内側への立ち入りは固く禁じられています。
- 安全上の注意点 夜間のダム湖周辺は非常に暗く、足元が悪いため、水辺に近づくのは転落の危険があり大変危険です。また、周辺の道路はカーブの多い山道ですので、運転には注意が必要です。
- マナー・ルール ここは多くの人が利用する公共の公園です。肝試し目的であっても、大声で騒いだり、ゴミを散らかしたり、施設を破壊したりする行為は厳禁です。静かに、そしてこの地に眠るかもしれない魂への敬意をもって訪れてください。
訪問のポイント
- おすすめの時間帯 心霊スポットとしての雰囲気を味わいたいのであれば、人けがなくなる深夜となりますが、前述の通り多くの危険が伴います。
- 園内の特定スポット 怪奇現象の噂は、「ダムの堤防(えんてい)」、「湖に架かる橋の上」、そして特に「コンクリートで窓が封鎖された公衆トイレ」に集中しています。