少女の霊がボールをつく…謎の漫画キャラが描かれた津市の廃墟「ニャロメの塔」 三重県津市の山中に、異様な存在感を放つコンクリート製の給水塔がそびえ立っています。地元で「ニャロメの塔」と呼ばれるこの廃墟は、その壁面に赤塚不二夫の名作ギャグ漫画『もーれつア太郎』の人気キャラクター「ニャロメ」
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少女の霊がボールをつく…謎の漫画キャラが描かれた津市の廃墟「ニャロメの塔」
三重県津市の山中に、異様な存在感を放つコンクリート製の給水塔がそびえ立っています。地元で「ニャロメの塔」と呼ばれるこの廃墟は、その壁面に赤塚不二夫の名作ギャグ漫画『もーれつア太郎』の人気キャラクター「ニャロメ」が描かれていることから、その名が付きました。しかし、そのコミカルな見た目とは裏腹に、「少女の霊がボールをついている」「塔の周りをぐるぐる回っている」という不気味な噂が絶えず、三重県を代表する有名心霊スポットとして知られています。
心霊スポットとしてのニャロメの塔:謎のキャラクターと少女の霊
この廃墟が心霊スポットとして語られる理由は、大きく二つあります。一つは、なぜこのような場所に、これほど巨大なニャロメが描かれたのか、その目的や経緯が一切不明であるというミステリー性。そしてもう一つが、この塔の近くで交通事故で亡くなった、あるいは親に捨てられて命を落としたとされる少女の霊が出現するという、悲しい噂です。場違いなキャラクターの不気味さと、少女の霊の哀しい物語が融合し、訪れる者に独特の恐怖を与えています。
歴史的背景:謎に包まれた給水塔
ニャロメの塔が、いつ、誰によって、何のために建設されたのか、その公式な記録はほとんど残っていません。最も有力な説は、かつてこの周辺に存在した新興住宅地(あるいは別荘地)「グリーンタウン」に水を供給するための給水塔だったというものです。しかし、開発計画が頓挫し、住宅地がゴーストタウン化したことで、この給-水塔もまた役目を失い、廃墟として取り残されたと考えられています。
壁面のニャロメの絵については、「開発業者が遊び心で描いた」「地元の学生が悪ふざけで描いた」など諸説ありますが、真実は謎のままです。この目的不明の巨大なキャラクターの存在が、この場所に非日常的な雰囲気を与え、心霊スポット化する大きな要因となったことは間違いありません。
怪奇現象・体験談:夜の山道に響くボールの音
ニャロメの塔で報告される怪奇現象は、すべてが少女の霊に関連するものとされています。
- 少女の霊とボールをつく音 この廃墟を象徴する最も有名な怪奇現象です。深夜、塔に近づくと、どこからともなく「トン…トン…」と、少女がゴムボールをついている音が聞こえてくると言います。そして、音のする方へ目をやると、塔の周りを白い服を着たおかっぱ頭の少女の霊が、楽しそうに、あるいは無表情でボールをつきながら回り続けている姿が目撃されています。
- 「一緒に遊ぼう」と誘う声 少女の霊に遭遇した際、「一緒に遊ぼう」と声をかけられることがあると言います。この誘いに乗ってしまうと、神隠しにあい、二度と帰ってこられなくなると恐れられています。
- 心霊写真 この場所で撮影された写真には、少女の霊や無数のオーブが写り込むことが多いと言われています。
現地の状況・注意事項:不法侵-入厳禁!荒廃した私有地
- 現在の状況 ニャロメの塔は、廃墟となってから数十年が経過し、塔自体も、そこへ至る道も荒れ果てています。塔の壁面の塗装は剥がれ落ち、不法投棄されたゴミも目立ちます。
- 立ち入り禁止区域 この施設は私有地であり、敷地内への立ち入りは固く禁じられています。無断で侵入する行為は刑法の不法侵-入(住居侵入罪)にあたる犯罪行為です。
- 安全上の注意点 不法侵入という法的なリスクに加え、塔へ至る道は舗装されていない非常に狭く険しい山道です。脱輪やパンクの危険性が高く、マムシやイノシシなどの危険な野生動物と遭遇する可能性もあります。
- マナー・ルール 「絶対に立ち入らないこと」。これが唯一にして絶対のルールです。心霊スポットである以前に、所有者がいる私有地であり、危険な場所であることを忘れてはなりません。
訪問のポイント
- おすすめの時間帯 この場所への訪問(敷地内への侵入)は、いかなる理由があっても絶対に推奨しません。公道から遠望することは可能ですが、そのために危険な山道へ分け入ることは避けるべきです。
- 周辺の関連スポット 近くには榊原温泉などがあります。危険な廃墟探索ではなく、健全な観光を楽しむことを強く推奨します。