白い服の女が海へ誘う…四日市港最恐の自殺の名所「鬼ヶ城の波止」 三重県四日市市、広大な四日市港の一角に、海に向かって長く伸びる一本の堤防があります。「鬼ヶ城の波止(おにがじょうのはと)」と呼ばれるこの場所は、釣り人に人気のスポットであると同時に、身を投げた女性の霊が彷徨うという、
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白い服の女が海へ誘う…四日市港最恐の自殺の名所「鬼ヶ城の波止」
三重県四日市市、広大な四日市港の一角に、海に向かって長く伸びる一本の堤防があります。「鬼ヶ城の波止(おにがじょうのはと)」と呼ばれるこの場所は、釣り人に人気のスポットであると同時に、身を投げた女性の霊が彷徨うという、東海地方でも屈指の危険な心霊スポットとして知られています。その名の由来となった近くの「鬼ヶ城」の伝説と相まって、この場所にはただならぬ雰囲気が漂っています。
心霊スポットとしての鬼ヶ城の波止:海に沈んだ母子の怨念
この何の変哲もない堤防が心霊スポットとして恐れられる理由は、ここで投身自殺したとされる、ある女性のあまりにも悲しい物語があるからです。最も有名な噂は、「白い服を着た女性が、我が子を海に投げ込んだ後、自らも後を追って身を投げた」というもの。他にも、「失恋を苦にした女性が身を投げた」など諸説ありますが、いずれにせよ、この世に強い未練を残した女性の霊が、今もなおこの堤防を彷徨い、訪れる者を道連れにしようと海の中へ誘うと信じられています。
歴史的背景:鬼ヶ城の伝説と自殺の名所
「鬼ヶ城」という地名は、かつてこの地を荒らし回っていた鬼を、坂上田村麻呂が退治したという伝説に由来します。鬼の伝説が残る土地というのは、古来より人々から畏れられてきました。
そんな土地のすぐそばにあるこの堤防が、いつしか自殺の名所として囁かれるようになったのは、その隔絶された立地と、夜間の不気味な雰囲気が、人生に絶望した人々を引き寄せてしまったからかもしれません。具体的な自殺の噂が広まるにつれて、鬼の伝説と現代の悲劇が結びつき、より強力な心霊スポットとして定着していったのです。
怪奇現象・体験談:堤防の先端に立つ白い服の女
この堤防で報告される怪奇現象は、そのほとんどが、身を投げたとされる母子の霊に関連するものです。
- 白い服の女性の霊 この場所を象徴する最も有名な怪奇現象です。深夜、長く続く堤防の先端に、白い服を着た髪の長い女性がぽつんと立っている姿が目撃されています。海をじっと見つめていたり、悲しそうに泣いていたりすると言います。声をかけようと近づくと、海に飛び込んで消えてしまうそうです。
- 赤ん坊の泣き声 女性の霊と共に、あるいは単独で、どこからともなく「オギャー、オギャー」という赤ん坊の甲高い泣き声が聞こえてくるという体験談も非常に有名です。
- 海に引きずり込む力 堤防の縁を歩いていると、何者かに足首を掴まれ、海の中へ強く引きずり込まれるような感覚に襲われることがあると言います。これは、自分と同じように死の世界へ引きずり込もうとする、母子の霊の仕業だと恐れられています。
- 原因不明の車両トラブル 堤防の近くに車を停めていると、エンジンが急にかからなくなったり、カーステレオからノイズが聞こえたりといった、原因不明の車両トラブルに見舞われることがあると言われています。
現地の状況・注意事項:現役の港湾施設と夜間の危険
- 現在の状況 鬼ヶ城の波止は、現在も釣り人などが訪れる場所ですが、基本的には港湾施設の一部です。周囲は工場や倉庫が立ち並ぶ工業地帯で、夜間は人通りもほとんどありません。
- 立ち入り禁止区域 港湾施設であるため、関係者以外立ち入り禁止の区域も存在します。フェンスや看板の指示には必ず従ってください。
- 安全上の注意点 夜の堤防は非常に危険です。外灯もほとんどなく、足元が非常に暗いため、つまずいて転倒したり、海に転落したりする危険性が非常に高いです。天候が悪い日は、高波にさらわれる危険もあります。
- マナー・ルール ここは港湾関係者や釣り人が利用する場所です。大声で騒いだり、ゴミを散らかしたりする行為は絶対にやめてください。
訪問のポイント
- おすすめの時間帯 心霊現象の噂は、人通りが全くなくなる深夜に集中しています。しかし、前述の通り、夜間の堤防は物理的に非常に危険です。安全には最大限の配慮が必要です。
- 特定のスポット 怪奇現象の噂は、長く続く「堤防の先端」に集中しています。