栄華の果てにオーナーが自殺…伊勢志摩の最恐廃墟「旧鳥羽ロイヤルホテル」 三重県鳥羽市、伊勢志摩の美しいリアス式海岸を望む高台に、栄華を極めた時代の残骸として、巨大な廃墟がその身を横たえています。「(旧)鳥羽ロイヤルホテル」として知られるこの建物は、
...
栄華の果てにオーナーが自殺…伊勢志摩の最恐廃墟「旧鳥羽ロイヤルホテル」
三重県鳥羽市、伊勢志摩の美しいリアス式海岸を望む高台に、栄華を極めた時代の残骸として、巨大な廃墟がその身を横たえています。「(旧)鳥羽ロイヤルホテル」として知られるこの建物は、かつて多くの観光客で賑わったリゾートホテルの跡地です。しかし、その華やかな過去とは裏腹に、経営破綻を苦にしたオーナーが館内で命を絶ったという黒い噂が広まり、東海地方を代表する最恐クラスの心霊スポットとして、今もなお異様な存在感を放っています。
心霊スポットとしての鳥羽ロイヤルホテル:オーナーの無念が宿る館
この巨大廃墟が心霊スポットとして恐れられる最大の理由は、ホテルを誰よりも愛していたはずのオーナー(あるいは支配人)が、経営破綻の末に絶望し、館内のチャペルで首を吊って自殺した、というあまりにも悲劇的な物語があるからです。ホテルの栄光と衰退の全てを知るオーナーの無念の思いが、今もなおこの建物全体に強く縛り付けられ、主を失った館を彷徨い続けていると言われています。
歴史的背景:リゾートブームの光と影
鳥羽ロイヤルホテルは、日本の経済が上り調子だった昭和の時代、伊勢志摩国立公園の美しい景観を望む絶好のロケーションに、リゾートホテルとして開業しました。当時は、オーシャンビューの客室やプール、結婚式も挙げられるチャペルなどを備えた豪華な施設で、多くの観光客で賑わっていたと伝えられています。
しかし、バブル崩壊後のレジャー不況の煽りを受け、客足は徐々に減少。1999年(平成11年)に、ついに力尽きるようにして閉鎖されました。心霊スポットとしての噂が広まったのは、廃業後にこの場所を訪れた人々によって「オーナーが自殺した」という話が語られるようになってからです。この話に確たる証拠はありませんが、廃墟となったホテルの華やかさと、そこに漂う物悲しさが噂にリアリティを与え、東海地方屈指の心霊スポットとして有名になっていきました。
怪奇現象・体験談:チャペルを彷徨うオーナーの霊
廃墟となったホテル内部では、自殺したとされるオーナーの霊に関連する、数々の恐怖体験が報告されています。
- チャペルに現れるオーナーの霊 オーナーが首を吊ったとされるチャペルは、この廃墟で最も危険な場所とされています。深夜、誰もいないはずのチャペルで男性のすすり泣く声が聞こえたり、祭壇の前にスーツ姿の男性の霊が立っている姿が目撃されたりしています。
- 女と子供の霊 オーナーの霊だけでなく、その家族と思われる女性と子供の霊が、手をつないで廊下を歩いている姿も目撃されています。一家心中の噂も囁かれていますが、真相は不明です。
- 宴会場から聞こえる音楽とざわめき 静まり返った廃墟の中で、かつて多くの人々で賑わったであろう大宴会場から、楽しげな音楽や人々のざわめきが聞こえてくることがあると言います。
- 原因不明のラップ音と声 館内の至る所で、壁やドアを叩くようなラップ音が鳴り響いたり、「出ていけ…」という侵入者を威嚇するような声が聞こえたりすると言われています。
現地の状況・注意事項:不法侵入厳禁!崩落が進む巨大廃墟
- 現在の状況 建物は閉鎖から25年以上が経過し、廃墟として著しく荒廃・崩壊が進んでいます。窓ガラスは割られ、壁には落書きがされ、内部は不法侵入者によって破壊され尽くしています。床が抜け落ちている場所も多く、極めて危険な状態です。
- 立ち入り禁止区域 この施設は私有地であり、敷地内への立ち入りは固く禁じられています。無断で侵入する行為は刑法の不法侵入(住居侵入罪)にあたる犯罪行為です。
- 安全上の注意点 不法侵入という法的なリスクに加え、建物がいつ崩落してもおかしくない、物理的に極めて危険な状態です。転落や、崩れた建材による怪我のリスクが非常に高いです。
- マナー・ルール 「絶対に立ち入らないこと」。これが唯一にして絶対のルールです。心霊スポットである以前に、所有者がいる私有地であり、極めて危険な場所であることを忘れてはなりません。
訪問のポイント
- おすすめの時間帯 この場所への訪問(敷地内への侵入)は、いかなる理由があっても絶対に推奨しません。パールロードなどの公道からその巨大な姿を遠望することはできますが、脇見運転は大変危険です。
- 周辺の関連スポット 鳥羽市には、鳥羽水族館やミキモト真珠島など、多くの魅力的な観光施設があります。危険な廃墟探索ではなく、健全な観光を楽しむことを強く推奨します。