母子の霊が水底へ誘う…伊勢の山中に潜む「横山池(よこやまいけ)」 三重県伊勢市の南部、うっそうとした木々に囲まれた山中に、ひっそりと水を湛える不気味なため池があります。「横山池」と呼ばれるこの場所は、地元では古くから「出る」と噂される心霊スポットです。
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母子の霊が水底へ誘う…伊勢の山中に潜む「横山池(よこやまいけ)」
三重県伊勢市の南部、うっそうとした木々に囲まれた山中に、ひっそりと水を湛える不気味なため池があります。「横山池」と呼ばれるこの場所は、地元では古くから「出る」と噂される心霊スポットです。特に、この池で身を投げたという母子の霊の目撃談が絶えず、その哀しい伝説が、訪れる者を恐怖に陥れています。
心霊スポットとしての横山池:水底に沈んだ母子の怨念
この池が心霊スポットとして語られる理由は、この場所で起きたとされる、ある母子の悲劇的な入水自殺の噂にあります。生活苦か、あるいは家庭内の問題か、将来を悲観した母親が、我が子を道連れにこの池へと身を投げてしまった——。この哀しい物語が、人里離れた山中のため池という閉鎖的な空間と結びつき、成仏できない母子の霊が、今もなおこの池を彷徨い続けていると信じられています。
歴史的背景:山中のため池と悲劇の噂
横山池がいつ頃、どのような目的で造られたのか、その詳細な記録は定かではありません。しかし、周辺の農地を潤すための灌漑用のため池として、古くからこの地に存在していたと考えられます。
心霊スポットとしての噂が広まったのは、いつしか「あの池は自殺の名所だ」と囁かれるようになったことがきっかけです。特に、前述の「母子心中」の噂は具体的で、噂の核心となっていきました。隔絶された立地と、夜間は完全な暗闇に包まれるという環境が、噂にリアリティを与え、地元では有名な心霊スポットとして定着していったのです。
怪奇現象・体験談:池のほとりに立つ母子の霊
この池で報告される怪奇現象は、そのほとんどが、身を投げたとされる母子の霊に関連するものです。
- 母子の霊 この場所を象徴する最も有名な怪奇現象です。深夜、池のほとりに、母親と幼い子供の霊が手をつないでじっと立っている姿が目撃されています。その姿は、水面を見つめていることもあれば、こちらを恨めしそうに睨みつけてくることもあると言います。
- 女性のすすり泣きと子供の声 誰もいないはずの池の暗闇から、女性の悲しいすすり泣きや、「ママ…」と母親を探す子供の声が聞こえてくるという体験談も後を絶ちません。
- 水の中に引きずり込む力 池のほとりに立っていると、何者かに足首を掴まれ、水の中へ強く引きずり込まれるような感覚に襲われることがあると言います。これは、自分たちと同じように、仲間を増やそうとする母子の霊の仕業だと恐れられています。
現地の状況・注意事項:夜間の山道と水辺の危険
- 現在の状況 横山池は、現在もため池として利用されていますが、周辺は特に整備された公園などではなく、自然のままの状態です。池へ至る道も、地元の人しか知らないような細い山道です。
- 立ち入り禁止区域 ため池であり、特に立ち入りが禁止されているわけではありませんが、管理用の施設などには近づかないでください。
- 安全上の注意点 夜間の池の周辺は、外灯もなく完全な暗闇です。足元が非常に悪く、ぬかるんでいる場所も多いため、つまずいて転倒したり、池に転落したりする危険性が非常に高いです。マムシなどの危険な野生動物と遭遇する可能性もあります。
- マナー・ルール ここは悲しい伝説が残る場所です。もし訪れる際は、静かに手を合わせ、この地に眠るかもしれない魂の冥福を祈ってください。大声で騒いだり、ゴミを散らかしたりする行為は厳禁です。
訪問のポイント
- おすすめの時間帯 心霊スポットとしての雰囲気を味わいたいのであれば深夜となりますが、前述の通り多くの危険が伴います。安全には最大限の配慮が必要です。
- 特定のスポット 怪奇現象の噂は、「池のほとり」全域で報告されています。