どんな場所?なぜ有名?
旧鹿路(ろくろ)トンネルは、奈良県桜井市と吉野町を結ぶ旧道にひっそりと存在する、コンクリート造りのトンネルです。現在は新鹿路トンネルが開通したことにより、ほとんど使われなくなりました。このトンネルは、過去に痛ましい事件が起きたという噂や、数多くの心霊現象の目撃談が後を絶たないことから、関西地方でも有数の心霊スポットとして知られています。
心霊スポットとしての特徴
旧鹿路トンネルの心霊スポットとしての最大の特徴は、「女性の霊の目撃情報」が非常に多い点にあります。トンネル内やその周辺で、白い服を着た女性の霊や、親子とみられる霊が目撃されるとの話が数多く語り継がれています。また、トンネル横にある電話ボックスも、怪奇現象が起こる場所として有名です。
旧鹿路トンネル(正式名称:鹿路トンネル)は、高度経済成長期の昭和41年(1966年)に開通しました。奈良県桜井市と吉野町を結ぶ主要県道37号線の一部として、人々の生活と物流を支える重要な役割を担っていました。
しかし、その後の交通量の増加と車両の大型化に伴い、トンネルの幅員の狭さなどが問題視されるようになります。そして、2003年(平成15年)9月に、より安全で大規模な「新鹿路トンネル」が開通。それに伴い、旧鹿路トンネルは主要ルートとしての役目を終え、現在では交通量がほとんどない静かな旧道として、その姿を残しています。
旧鹿路トンネルが心霊スポットとして注目されるようになった明確な時期は定かではありませんが、新トンネルの開通によって旧道となり、夜間は不気味な雰囲気が漂うようになったことが大きな要因と考えられます。
加えて、「ろくろ」という名称の響きや、過去にトンネル付近で凄惨な事件があったという噂が口コミやインターネットを通じて広まりました。女性の霊の目撃談などが多数語られるようになり、いつしか関西屈指の心霊スポットとして知られるようになりました。
旧鹿路トンネルは、その静けさとは裏腹に、数多くの不可解な現象が報告されています。ここでは、特に有名な現象や印象的な体験談、そして地元で囁かれる伝承について掘り下げていきます。
この地に古くから伝わる特定の伝承というものは、はっきりとした文献等では確認されていません。しかし、心霊スポットとして有名になる過程で、いくつかの噂が 마치事実であるかのように語られています。
その中でも最も有名なのが、「かつてこのトンネルの近くで凄惨な殺人事件があり、その被害者である女性(または親子)の霊が今も彷徨っている」というものです。この噂が、女性の霊の目撃談が多発する根拠として語られることが多いですが、事件が事実であったと証明する公的な記録は見つかっていません。