【新潟・最恐廃墟】ホテルすずきヶ池…瀬波温泉に眠る巨大廃墟、終わらない宴の“声”が響く 新潟県村上市、日本海に沈む夕日で知られる瀬波温泉郷。その華やかな温泉街の一角に、時が止まったかのように静まり返り、巨大な姿を晒す廃ホテルがあります。「ホテルすずきヶ池」。
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【新潟・最恐廃墟】ホテルすずきヶ池…瀬波温泉に眠る巨大廃墟、終わらない宴の“声”が響く
新潟県村上市、日本海に沈む夕日で知られる瀬波温泉郷。その華やかな温泉街の一角に、時が止まったかのように静まり返り、巨大な姿を晒す廃ホテルがあります。「ホテルすずきヶ池」。かつて多くの笑顔と歓声で満ち溢れていたこの場所は、今や、誰もいないはずの客室から女子供の声が響き、訪れる者を悪夢へと誘う、新潟県屈指の心霊スポットです。
噂される怪奇現象と有名な体験談
11階建ての巨大な館。その静寂は、この場所に残された“記憶”によって、しばしば破られると言われています。
- 深夜、誰もいないはずの客室や廊下から、女性や子供の霊が姿を現す。
- 静まり返った館内に、複数の人間が歩き回る足音や、「助けて」といううめき声が響き渡る。
- 非常階段やトイレの付近で、「バン!バン!」と床や壁を激しく叩くようなラップ音が聞こえる。
- 誰もいないはずのエレベーターが、ひとりでに動き出す。
- 敷地内に足を踏み入れると、急激な頭痛や吐き気、そして誰かに見られているような強い視線を感じる。
- 撮影した写真に、おびただしい数のオーブや、窓からこちらを覗く顔が写り込む。
最も有名な伝説「終わらない“何か”の気配」
この廃墟には、他の有名廃墟のような「一家惨殺」といった、特定の凄惨な事件の伝説はありません。しかし、その代わりとして、**「常に“誰か”の気配がする」**という、より漠然とした、そして根源的な恐怖が、この場所を支配しています。
「深夜、長い廊下を歩いていると、全ての客室のドアの向こう側から、複数の人間がひそひそと話す声が聞こえてきた」「大浴場を覗き込むと、誰もいないはずなのに、湯船から、何十人もの人間が一斉にこちらを見ているような、強烈な視線を感じた」など、かつてこの場所で過ごした、数え切れないほどの宿泊客たちの“残り香”が、霊的な気配となって、今もなお、この館に満ち満ちているかのようです。
招かれざる客への警告
この場所は、訪れる者に対して非常に排他的である、とも言われています。それは、安住の地を荒らす侵入者に対して、この場所に棲み着いた霊たちが、強い怒りを示しているためだと考えられています。
「肝試しに訪れ、仲間とふざけていたら、誰もいないはずの上階から、床を激しく踏み鳴らすような、威嚇する音が聞こえてきた」「『帰れ』という低い男の声が、耳元ではっきりと聞こえた直後、原因不明の金縛りにあった」といった体験談も存在します。これらは、肝試しに訪れる者たちへの、静かな眠りを妨げられた魂からの、明確な警告なのです。
この場所に隠された歴史と呪われた背景
ホテルすずきヶ池の成り立ち
「ホテルすずきヶ池」は、新潟県村上市の瀬波温泉に、1950年代に小規模な民宿として創業したのが始まりです。その後、高度経済成長期の観光ブームの波に乗り、増改築を繰り返し、1975年には11階建ての新館が完成。瀬波温泉エリアのランドマーク的な存在として、昭和から平成にかけて、多くの団体客や家族連れで賑わいました。
しかし、その後のレジャーの多様化や、施設の老朽化により経営が悪化。2003年(平成15年)、多くの人々に惜しまれつつも、その長い歴史に幕を下ろし、閉館。以降、20年以上にわたって、巨大な廃墟として、その姿を晒し続けることになりました。
心霊スポットになった“きっかけ”
この場所に、他の有名廃墟のような**「一家惨殺」や「オーナーの自殺」といった、具体的な事件・事故の伝説はありません。**
この場所が心霊スポットとなったきっかけは、純粋に、**廃墟そのものが放つ「圧倒的な雰囲気」と、「失われた賑わいの記憶」**です。
11階建て、1000人以上を収容したとも言われる、巨大なリゾートホテルの廃墟。その非日常的なスケールと、温泉街の中心にありながら、そこだけが時が止まったかのような異様な光景が、人々の恐怖と好奇心を掻き立てました。
「これほど巨大な場所なのだから、何かあったに違いない」。そう感じた人々が、肝試しに訪れ、そこで体験した不可解な現象(物音や気配)を、SNSや動画サイトで発信。それに尾ひれがつき、「白装束の集団が占拠している」「ホームレスが住み着いて亡くなった」といった、新たな都市伝説が生まれ、新潟県を代表する心霊スポットとして定着していったのです。
【管理人の考察】なぜこの場所は恐れられるのか
凄惨な事件や伝説がないにも関わらず、なぜこの廃墟はこれほどまでに恐れられるのでしょうか。それは、この場所が**「記憶の集合体」**としての、あまりにも強い力を持っているからです。
- 歴史的要因: この場所の歴史は、**昭和の温泉観光ブームの「光」と「影」を象徴しています。半世紀近くもの間、この場所では、数え切れないほどの宿泊客が、喜び、笑い、そして時には涙を流したことでしょう。そのおびただしい数の人々の「想い」や「記憶」が、廃墟と化した現在、「失われたものへの哀愁」**という、極めて物悲しいエネルギーへと反転してしまっているのです。
- 地理的・環境的要因: 華やかな温泉街の中心に、突如として現れる巨大な廃墟。この日常風景の中にある、圧倒的な非日常感。これが、見る者に言い知れぬ違和感と恐怖を与えます。内部は、広大な空間が複雑に入り組んでおり、一度足を踏み入れると、方向感覚を失い、二度と出られないのではないかという、迷宮のような恐怖を感じさせます。
- 心理的要因: 具体的な物語がない分、訪れる者の恐怖は、より漠然とした、そして根源的なものになります。「誰の霊か分からない」「なぜいるのか分からない」。この**「正体不明の恐怖」は、特定の物語を持つ霊よりも、かえって我々の想像力を刺激します。無数の客室の、無数の黒い窓は、その一つ一つに「誰かがいるかもしれない」**という恐怖を植え付け、訪れる者に、逃げ場のない監視の視線を感じさせるのです。
探索の注意点
現在の状況と物理的な危険性
- 【警告】極めて危険な状態の廃墟: 建物は20年以上放置され、海沿いという過酷な環境により、著しく老朽化・腐食が進んでいます。いつ床が抜け、天井や壁が崩落してもおかしくない、極めて危険な状態です。
- 私有地・立入禁止: 跡地は現在も私有地であり、関係者以外の立ち入りは固く禁じられています。敷地の周囲にはフェンスや警告看板が設置されています。
- 不法侵入は重大な犯罪: いかなる理由があっても、敷地内に無断で立ち入ることは、刑法の建造物侵入罪にあたる犯罪行為です。
- アスベスト等の危険: 古い建物であるため、建材にアスベストなどの有害物質が使用されている可能性も高く、健康へのリスクも伴います。
訪問時の心構えと絶対的なルール
- 絶対に不法侵入しない: 興味本位で立ち入ることは、犯罪であるだけでなく、崩落事故などに巻き込まれる可能性のある、命を危険に晒す行為です。絶対にやめてください。
- ネットの古い情報を鵜呑みにしない: 内部を探索しているような古い情報や動画は、過去の不法行為の記録です。現在では状況がさらに悪化している可能性が高く、決して真似をしないでください。
- 近隣の温泉施設・住民への配慮: 跡地は温泉街の中心部です。深夜にうろついたり、大声で話したりする行為は、観光客や住民の方々にとって多大な迷惑となります。
- 火気厳禁: 過去に不審火の噂もありました。廃墟での火の使用は、火災の原因となり大変危険です。
まとめ
「ホテルすずきヶ池」は、昭和の華やかな宴の記憶が、廃墟の静寂の中で、怪異へと姿を変えた場所です。その扉の向こう側で響くのは、本当に霊の声なのでしょうか。それとも、楽しかった時代の記憶が、今もなお日本海の風と共に、反響しているだけなのでしょうか。
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