【新潟・呪いの湖】正善寺ダム…母に突き落とされた子供の霊、トイレで手を掴む“何か”

新潟県上越市に、美しい景観で知られる「正善寺（しょうぜんじ）ダム」。しかし、その穏やかな湖畔は、かつて母親にダム湖へ突き落とされたという子供たちの霊が彷徨い、公園のトイレでは、個室の中から“謎の手”が伸びてくるという、あまりにも悲しく、そして恐ろしい噂の舞台です。もし、あなたが夜のダムで子供の声を聞いたとしても、それは決して生者の声ではないかもしれません。

噂される怪奇現象と有名な体験談

数々の悲劇の記憶が渦巻くこの場所では、その怨念を裏付けるかのような、数々の心霊現象が報告されています。

• 深夜、ダム湖に架かる“赤い橋”の上に、複数の子供たちの霊が集まっている。
• 公園の公衆トイレで、個室のドアの下から、青白い手が伸びてきて、足首を掴まれる。
• 誰もいないはずなのに、女性や子供のすすり泣き、苦しそうなうめき声が聞こえる。
• ダムの管理塔や、駐車場の周辺で、白い服を着た女性の霊が彷徨っている。
• 敷地内に足を踏み入れると、急激な頭痛や吐き気、そして強い悪寒に襲われる。
• 撮影した写真に、おびただしい数のオーブや、水面に浮かぶ人の顔のようなものが写り込む。

最も有名な伝説「母に突き落とされた“子供たち”」

この正善寺ダムを、新潟県屈指の心霊スポットたらしめているのが、「母親が我が子をダムに突き落とした」という、あまりにも痛ましい伝説です。その昔、人生に絶望したある若い母親が、自らの子供たちを、このダム湖に架かる“赤い橋”の上から、次々と突き落として殺害。そして、自らも後を追って身を投げた、と噂されています。

それ以来、子供たちの魂は、母親を探して夜な夜なこの橋の上に現れるようになったと言います。「深夜、赤い橋の真ん中に、小さな子供たちが何人も立って、湖面をじっと見つめていた」「橋の上で、子供たちの『ママ、どこ？』という、か細い声が聞こえてきた」など、あまりにも悲惨で、救いのない目撃談が後を絶ちません。

トイレから伸びる“謎の手”

この場所のもう一つの恐怖が、ダムの駐車場脇にある公衆トイレで起こる怪異です。特に、男子トイレの個室は危険だと囁かれています。

「夜、トイレの個室に入っていると、ドアの下の隙間から、にゅっと青白い手が伸びてきて、足首を強く掴まれた。悲鳴を上げて蹴り飛ばし、外に飛び出したが、そこには誰もいなかった」「誰もいないはずのトイレの中から、男女の表示プレートが、内側から『ガタガタ』と激しく揺れた」といった、直接的で極めて危険な心霊現象の報告が絶えません。

この場所に隠された歴史と呪われた背景

正善寺ダムの成り立ち

「正善寺ダム」は、新潟県上越市の正善寺川に、水道水の確保や洪水調節などを目的として建設された、中空重力式コンクリートダムです。昭和47年（1972年）に完成しました。

ダムによって生まれた人造湖は「正善寺湖」と呼ばれ、その周辺は、桜や紅葉の名所として知られるなど、市民の憩いの場として親しまれています。湖には“赤い橋”が架かり、釣りや散策を楽しむ人々の姿も見られます。

心霊スポットになった“きっかけ”

この穏やかな市民の憩いの場が心霊スポットとなった背景には、**「実際に起きた、複数の“死”」**という、動かしがたい事実があります。

これは単なる噂や都市伝説ではありません。実際に、このダム湖では、過去に水難事故や自殺が複数回発生し、2017年3月には、男性の水死体が発見されるという事件も起きています。

この**「実際に人が死んでいる」という生々しい記憶が、元々「ダム」という場所が持つ、隔絶された不気味な雰囲気と結びつきました。そして、「母親が子供を突き落として無理心中した」という、最も悲劇的で、人々の感情に訴えかける物語が、この土地の心霊譚の核として定着していったのです。「トイレで手を掴まれる」**という、具体的な怪異もまた、噂の拡散に拍車をかけ、正善寺ダムは、新潟県を代表する心霊スポットとして知られるようになりました。

【管理人の考察】なぜこの場所は恐れられるのか

単なるダムが、なぜこれほどまでに恐れられるのでしょうか。それは、この場所が**「母性」という、最も神聖なはずのものが、最も残酷な形で崩壊した**という、究極のタブーに触れるからです。

• 歴史的要因： この場所の恐怖は、古い伝説ではなく、**「無理心中」や「自殺」「水死体発見」といった、我々の日常と地続きにある、極めて現代的でリアルな「死」の記憶に根差しています。特に「母親が我が子を手にかけた」**という物語は、人間の倫理観の根底を揺さぶる、最も痛ましく、そして許しがたい悲劇です。その強烈な負のエネルギーが、この土地全体を覆っているのです。
• 地理的・環境的要因： 山々に囲まれ、夜は完全な闇に包まれるダム湖。風のない夜、鏡のように静まり返った暗い水面は、それ自体が「異界」や「死」を連想させ、**「この水底に、子供たちの亡骸が沈んでいる」という物語が、その恐怖を決定的なものにします。湖畔に架かる「赤い橋」や、ポツンと佇む「公衆トイレ」**は、怪異が起きる舞台として、完璧なシンボルとなっています。
• 心理的要因： 「母親が、子供を突き落とした」。この強烈な物語を知って訪れると、人は橋の上に立つだけで、あるいは、トイレに入るだけで、その悲劇の当事者になったかのような、強い感情移入を強いられます。風の音を「子供の泣き声」と、水の音を「助けを求める声」と、そして個室トイレの閉塞感を「霊の気配」と、脳が積極的に恐怖の物語を補完してしまうのです。

探索の注意点

現在の状況と物理的な危険性

• 立入可能な公園: 正善寺ダムおよび周辺の公園は、誰でも訪れることができます。
• 夜間は非常に暗く危険: ダム周辺や公園内は、夜間ほとんど照明がありません。足元が非常に暗く、特にダム湖への転落には十分な注意が必要です。
• 野生動物との遭遇: 周辺は山林であるため、熊やイノシシ、シカなどの危険な野生動物と遭遇する可能性があります。
• 一部立入禁止区域: ダムの管理施設など、フェンスで囲われた立入禁止区域があります。

訪問時の心構えと絶対的なルール

• 故人への敬意を最優先に: この場所で、実際に事件や事故、そして絶望の中で亡くなった方々がおられます。不謹慎な言動や挑発行為は、故人を冒涜する許されざる行為です。
• 生命を大切にする: もしあなたが今、何かに深く悩んでいるのであれば、この場所を訪れる前に、相談窓口など、別の選択肢があることを思い出してください。
• 絶対に水際に近づかない: 特に夜間は、湖に転落する危険が伴います。絶対に柵を乗り越えたり、水際でふざけたりしないでください。
• 近隣住民への配慮: 付近には民家もあります。深夜に大声で騒ぐなどの行為は、多大な迷惑となります。

まとめ

正善寺ダムは、美しい自然の仮面の下に、人間の最も深い悲しみと、親子という、断ち切れない絆の哀しみを隠し持つ場所です。トイレの個室から伸びる手は、本当にあなたを誘っているのでしょうか。それとも、助けを求めることさえできずに、冷たい水底へと消えていった、幼い魂の、最後の叫びなのでしょうか。

あなたの体験談を教えてください（口コミ・レビュー）