桜の名所に潜む武士と少女の霊…和泉市の古戦場「黒鳥山公園」 大阪府和泉市に位置し、桜の名所として市民に親しまれている「黒鳥山(くろとりやま)公園」。春には約730本ものソメイヨシノが咲き誇り、多くの花見客で賑わう平和な公園です。
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桜の名所に潜む武士と少女の霊…和泉市の古戦場「黒鳥山公園」
大阪府和泉市に位置し、桜の名所として市民に親しまれている「黒鳥山(くろとりやま)公園」。春には約730本ものソメイヨシノが咲き誇り、多くの花見客で賑わう平和な公園です。しかし、その華やかな昼の顔とは裏腹に、夜は自殺者の霊や武士の霊が徘徊するという、市内屈指の心霊スポットとして知られています。特に、園内に立つ一体の少女像にまつわる怪談は、この公園の恐怖を象徴する存在となっています。
心霊スポットとしての黒鳥山公園:古戦場の怨念と現代の悲劇
この公園が心霊スポットとして語られる理由は、大きく二つあります。一つは、この地がかつて南北朝時代の古戦場であり、多くの武士たちが命を落とした場所であるという歴史的背景。そしてもう一つは、現代に至るまで園内の森で首吊り自殺をする人が後を絶たないという、悲しい現実です。古の武士たちの怨念と、現代社会の闇が生んだ新たな霊が混在し、この公園を複雑で強力な霊場にしていると考えられています。
歴史的背景:黒鳥城の戦いと繰り返される悲劇
黒鳥山公園のある場所は、南北朝時代、南朝方の武将・高木善光が築いた「黒鳥城」の跡地と伝えられています。この城をめぐって、北朝方の細川顕氏らとの間で激しい合戦が繰り広げられ、多くの血が流れました。公園の名は、この黒鳥城に由来しています。
時代は下り、公園として整備された後も、この地の悲劇は終わりませんでした。園内に広がる深い森は、人知れず人生に絶望した人々が最期の場所に選ぶようになり、自殺の名所という不名誉なレッテルを貼られてしまいます。古戦場という死の記憶が残る土地が、新たな死を呼び寄せてしまうのでしょうか。
怪奇現象・体験談:血の涙を流す少女像と武士の霊
古戦場跡地と自殺の名所という二つの顔を持つこの公園では、様々なタイプの怪奇現象が報告されています。
- 血の涙を流し、動き出す少女像 この公園で最も有名な怪談です。園内にある一体の少女像(一説にはガールスカウトの像)が、深夜になると「血の涙を流す」「髪が伸びる」「台座の周りを走り回る」と言われています。この像は園内でも特に霊気が強い場所にあり、携帯電話のカメラで撮影しようとすると、なぜかシャッターが切れなかったり、写真がピンボケになったりするという不可解な現象も多発しています。
- 首吊りの霊と武士の霊 自殺者が多い森の中では、木の枝からぶら下がっている首吊りの霊や、甲冑を身に着けた武士の霊が頻繁に目撃されています。特に武士の霊は、生首を片手に持っていたり、馬に乗って現れたりと、非常に鮮明な姿で目撃されることがあると言います。
- 公園のトイレに現れる霊 園内にある公衆トイレも危険なスポットとして知られています。個室のドアを外から激しくノックされたり、誰もいないはずなのに呻き声が聞こえてきたり、鏡に女性の霊が映り込んだりと、様々な怪奇現象が報告されています。
現地の状況・注意事項:夜間の公園に潜む危険
- 現在の状況 公園は広く、体育館やプールなどの施設も併設された総合公園として、昼間は多くの市民に利用されています。しかし、夜間は外灯の数も限られており、特に森の中は完全な暗闇に包まれます。
- 立ち入り禁止区域 公園は夜間も立ち入ることが可能ですが、各スポーツ施設などは閉鎖されます。柵などを乗り越えて侵入する行為はやめてください。
- 安全上の注意点 夜の公園は非常に暗く、道も舗装されていない場所があります。木の根や段差につまずいて転倒したり、道に迷ったりする危険があります。単独での行動は避け、懐中電灯などの照明器具を必ず持参してください。
- マナー・ルール ここは多くの魂が眠る場所であると同時に、市民の憩いの場です。肝試し目的であっても、大声で騒いだり、ゴミを散らかしたり、施設を破壊したりする行為は厳禁です。静かに、そして敬意をもって訪れてください。
訪問のポイント
- おすすめの時間帯 心霊スポットとしての雰囲気を体験したいのであれば、人影がなくなる深夜が良いとされています。しかし、危険も伴うため、安全には最大限の配慮が必要です。
- 園内の特定スポット 怪奇現象の噂は園内全域で聞かれますが、特に有名なのは「少女像」と「公衆トイレ」です。多くの肝試し訪問者が、これらの場所を目的地として訪れます。