美しい茶畑と陶芸の里として知られる滋賀県信楽町。そののどかな風景の一角、多羅尾地区に、かつて罪人たちの血が流れた「多羅尾処刑場跡」は静かに存在します。慰霊碑が立つその場所は、今も成仏できない霊たちの怨念が渦巻くと言われ、訪れる者に数々の怪奇現象を体験させると噂される、
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美しい茶畑と陶芸の里として知られる滋賀県信楽町。そののどかな風景の一角、多羅尾地区に、かつて罪人たちの血が流れた「多羅尾処刑場跡」は静かに存在します。慰霊碑が立つその場所は、今も成仏できない霊たちの怨念が渦巻くと言われ、訪れる者に数々の怪奇現象を体験させると噂される、歴史の闇に触れる心霊スポットです。
噂される怪奇現象と有名な体験談
- 慰霊碑の周辺で、首のない武士の霊や、苦悶の表情を浮かべた罪人の霊が目撃される。
- 深夜、誰もいないはずの場所から、人のうめき声や泣き声、鉄の鎖を引きずるような音が聞こえる。
- 慰霊碑の写真を撮ると、無数のオーブや、木々の間に立つ人影が写り込む。
- 敷地に足を踏み入れると、急に空気が重くなり、強い頭痛や吐き気、寒気に襲われる。
- 車で訪れると、帰り道で必ず道に迷う、または原因不明の車両トラブルに見舞われる。
首のない武士と罪人たちの霊
この処刑場跡で最も恐れられているのが、首のない武士の霊の目撃談です。夕暮れ時や霧の深い夜に、慰霊碑の近くを彷徨い歩いていると言われています。また、処刑された罪人たちの霊も数多く目撃されており、木から首を吊った人影や、地面を苦しげに這いずり回る霊の姿を見たという体験談も報告されており、この場所の怨念の深さを物語っています。
止まない怨嗟の声
処刑場跡は昼間でも静まり返っていますが、夜になるとその静寂は不気味な音によって破られることがあると言われています。風のない日でも、どこからともなく「痛い」「苦しい」といったうめき声や、女性のすすり泣く声、そして金属が擦れるような音が聞こえてくるというのです。これらは、かつてここで無念の死を遂げた罪人たちの断末魔の声が、今もこの地に反響しているのではないかと噂されています。
この場所に隠された歴史と呪われた背景
多羅尾処刑場跡の成り立ち
この場所の歴史は、江戸時代にまで遡ります。多羅尾地区は、江戸幕府の直轄領であり、「多羅尾代官」と呼ばれる旗本が治める特別な地域でした。代官所(陣屋)が置かれ、多羅尾代官は周辺地域に対して警察権や裁判権を持っていました。この処刑場は、その代官所の管轄下で、重罪を犯した罪人たちの刑を執行するための場所だったのです。現在の場所には、そうした歴史を後世に伝え、亡くなった人々を供養するための慰霊碑が建てられています。
心霊スポットになった“きっかけ”
この地が心霊スポットとして知られるようになったのは、その「処刑場跡」というおどろおどろしい歴史的背景が直接的な原因です。「数百人もの罪人がここで斬首された」という話(正確な人数は不明)が口コミやインターネットで広まりました。罪人の中には、無実の罪で処刑された者もいたであろうという想像が、成仏できない霊や怨念といった心霊の噂と結びつき、訪れる者の恐怖心を煽るようになりました。特に、慰霊碑が建てられたことで、かえって霊が集まりやすくなったのではないか、と囁かれています。
探索の注意点
現在の状況と物理的な危険性
- 立入禁止の状況: 慰霊碑が立つ一帯は、誰でも訪れることができます。立入禁止ではありません。(2025年8月時点)
- 道の状態: 処刑場跡へ至る道は非常に狭い林道で、舗装されていない砂利道です。車高の低い車や運転に自信のない方は進入を避けるべきです。
- 危険箇所: 周辺は完全に山林であり、街灯は一切ありません。夜間は完全な暗闇に包まれ、足元が非常に悪く危険です。
- その他: 携帯電話の電波が非常に不安定です。マムシやイノシシ、鹿などの野生動物との遭遇にも十分な注意が必要です。
訪問時の心構えと絶対的なルール
- 慰霊の気持ちを忘れない: この場所は、どのような理由であれ、多くの人が命を落とした場所です。慰霊碑の前では静かに手を合わせ、亡くなった方々への敬意と冥福を祈る気持ちを絶対に忘れないでください。肝試し気分で騒ぐことは厳禁です。
- 近隣への配慮: 周辺には民家や農地があります。林道に至るまでの集落では、深夜の車の通行音などに最大限の配慮をしてください。
- 単独行動は避ける: 携帯電話が通じない可能性が高く、万が一のトラブル(車のスタック、怪我など)の際に助けを呼ぶことが困難です。単独での訪問は絶対にやめてください。
- 持ち物: 強力な懐中電灯(予備電池も)、歩きやすい靴、虫よけスプレーは必須です。
まとめ
多羅尾処刑場跡は、華やかな歴史の裏で人知れず命が失われていった、地域の暗い歴史を今に伝える場所です。噂される怪奇現象は、そうした歴史の重みが、静まり返った山中の雰囲気と相まって生み出すものかもしれません。訪れる際は、決して面白半分の気持ちではなく、歴史を学び、亡くなった魂に静かに手を合わせるという姿勢が求められます。
このスポットの近くにある、もう一つの恐怖
- 旧東青山駅: 多羅尾処刑場跡から車で約40分ほどの距離にある廃駅。日本の鉄道史に残る大惨事の現場であり、犠牲者の霊が今もホームを彷徨うと噂される、全国的にも有名な心霊スポットです。
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