【静岡・呪いの御神木】二岡神社…杉の木を切ると死ぬ、現代に生きる“祟り”の伝説 静岡県御殿場市に、千年の歴史を持つと伝えられる、由緒正しき古社「二岡(におか)神社」。しかし、その神聖な境内には、触れることはおろか、写真に撮ることさえ禁忌とされる、一本の呪われた杉の木が存在します。
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【静岡・呪いの御神木】二岡神社…杉の木を切ると死ぬ、現代に生きる“祟り”の伝説
静岡県御殿場市に、千年の歴史を持つと伝えられる、由緒正しき古社「二岡(におか)神社」。しかし、その神聖な境内には、触れることはおろか、写真に撮ることさえ禁忌とされる、一本の呪われた杉の木が存在します。この木の皮を剥いだ者は、七日以内に謎の死を遂げる…。古くからこの地に伝わる“祟り”の伝説が、今もなお、訪れる者を生と死の境界へと誘います。
噂される怪奇現象と有名な体験談
神聖な境内でありながら、この神社、特に呪いの杉の木の周辺では、その強力な祟りを裏付けるかのような、数々の心霊現象が報告されています。
- 深夜、呪いの杉の木の周りを、白い着物を着た女性の霊が徘徊している。
- 誰もいないはずの境内から、太鼓の音や、神楽のような笛の音が聞こえてくる。
- 拝殿の鏡に、自分ではない“何か”の顔が映り込む。
- 境内にある井戸を覗くと、水面から無数の白い手が伸びてくる。
- 呪いの杉の木に触れたり、写真を撮ったりした者が、原因不明の病気や事故に見舞われる。
- 撮影した写真に、おびただしい数のオーブや、木にまとわりつく人影が写り込む。
最も有名な伝説「呪いの杉の木」
この二岡神社を、静岡県屈指の心霊スポットたらしめているのが、この「呪いの杉の木」の伝説です。本殿へと続く石段の途中、左手にそびえるこの巨大な杉の木には、古くから強力な呪いが宿っていると信じられてきました。
その昔、この杉の木を切ろうとした木こりたちが、次々と原因不明の病や事故で命を落とした、と言われています。最も恐ろしい噂は、**「この杉の木の皮をほんの少しでも剥いで持ち帰ると、七日以内に必ず死ぬ」**というもの。この伝説はあまりにも有名で、現在でも、この木にだけは決して触れてはならない、という禁忌が語り継がれています。
石段に現れる霊
呪いの杉の木だけでなく、本殿へと続く薄暗い石段もまた、危険な場所として知られています。この石段は、この世と神域を繋ぐ境界線であり、夜になると、様々な霊が姿を現すと言われています。
「深夜、石段を登っていると、すぐ目の前を、白い着物を着た髪の長い女性がすーっと横切っていった」「石段の途中で休憩していると、鎧を着た武者の霊が、すぐ隣に音もなく座っていた」など、この土地に眠る様々な時代の霊たちの目撃談が後を絶ちません。彼らは、神域を守る番人なのでしょうか、それとも、我々と同じように、神に救いを求めてやってきた魂なのでしょうか。
この場所に隠された歴史と呪われた背景
二岡神社の成り立ち
「二岡神社」は、静岡県御殿場市に鎮座する、大変由緒ある神社です。その創建は、平安時代の延長元年(923年)とも伝えられ、1000年以上の歴史を誇ります。伊豆箱根権現(伊豆山神社・箱根神社)の二所を勧請(かんじょう)したことから、「二岡」の名がついたとされています。
古くから地域の氏神様として、また、木々に囲まれた荘厳な雰囲気から、多くの人々の信仰を集めてきました。現在も、例大祭などが執り行われる、地域にとって重要な信仰の拠点です。
心霊スポットになった“きっかけ”
この神聖な古社が心霊スポットとなった背景には、「御神木(ごしんぼく)信仰」と「祟り」という、極めて日本的な宗教観・死生観が深く関わっています。
「杉の木の皮を剥いだ者が死んだ」という伝説を裏付ける、具体的な事件・事故の記録はありません。 しかし、古来より、日本では神社にそびえる巨大な木(御神木)や、特徴的な岩(磐座)には、神が宿ると信じられてきました。そして、その神聖な対象を人間の都合で傷つけたり、蔑ろにしたりすると、**「罰(ばち)が当たる」「祟りがある」**と、強く信じられてきたのです。
二岡神社の「呪いの杉の木」の伝説は、まさにその典型例です。神聖な御神木を、軽い気持ちで傷つけてはならない。その強い戒めの心が、「七日以内に死ぬ」という、具体的で恐ろしい物語として、現代に語り継がれているのです。
【管理人の考察】なぜこの場所は恐れられるのか
由緒正しい神社が、なぜこれほどまでに恐ろしい心霊スポットとして語られるのでしょうか。それは、この場所が**「神聖さと恐怖が表裏一体」**であることを、我々に教えてくれるからです。
- 歴史的要因/民俗学的要因: この場所の恐怖は、近代的な事件や事故の噂とは一線を画します。その根底にあるのは、「御神木への祟り信仰」という、日本古来のアニミズム(自然崇拝)の記憶です。科学では説明できない力を持つ自然への畏怖と、それを犯すことへの禁忌。この感覚は、現代の我々の心の奥底にも、深く刻み込まれています。「呪いの杉の木」の伝説は、その根源的な恐怖を呼び覚ます、強力な装置なのです。
- 地理的・環境的要因: 市街地からほど近いにも関わらず、一歩足を踏み入れると、そこは昼でも薄暗い、深い森に包まれた神域です。苔むした石段、天を突くようにそびえる巨大な杉の木々、そして静寂。この外界から隔絶された荘厳な雰囲気が、訪れる者の心を非日常的な状態へと誘います。夜になれば、その静寂と暗闇は、神聖さを通り越して、純粋な恐怖へと姿を変えます。
- 心理的要因: 「神社」は、本来は神に祈りを捧げ、救いを求める場所です。しかし、その一方で、「鳥居をくぐれば、そこは神の領域であり、人間のルールは通用しない」という、異界への入り口としての側面も持っています。**「罰が当たるかもしれない」**という畏怖の念は、訪れる者の行動を自制させると同時に、五感を過敏にさせます。風で揺れる木々の葉音を「霊の囁き」と、木漏れ日の中に揺れる影を「人影」と、脳が神聖さと恐怖を混同し、誤認してしまうのです。
探索の注意点
現在の状況と物理的な危険性
- 立入可能な神社: 二岡神社は現在も信仰の場として開かれており、誰でも参拝することができます。
- 【最重要】夜間は完全な暗闇で危険: 境内や参道には、夜間照明が一切ありません。石段は苔むして滑りやすく、道も険しいため、夜間の訪問は転倒・滑落の危険性が極めて高いです。
- 野生動物との遭遇: 周辺は山林であるため、イノシシ、シカ、マムシなどの危険な野生動物と遭遇する可能性があります。
- 呪いの杉の木: 伝説の中心である杉の木は、現在も境内に実在します。
訪問時の心構えと絶対的なルール
- 神域への敬意を最優先に: この場所は、肝試しスポットである前に、1000年以上の歴史を持つ神聖な神社です。**絶対に面白半分で訪れないでください。**不謹慎な言動や、境内を荒らす行為は、神罰が下るとも言われています。
- 絶対に御神木に触れない: 噂の真偽に関わらず、地域の信仰の対象である御神木を傷つけたり、皮を剥いだりする行為は、絶対に許されない冒涜行為です。
- 静かに参拝する: もし訪れるのであれば、昼間の明るい時間帯に、参拝者として、静かに手を合わせるに留めてください。
- 火気厳禁: 境内は木々に囲まれています。火の使用は山火事の原因となり、厳禁です。
まとめ
二岡神社の「呪いの杉の木」は、自然への畏敬の念を忘れた現代人への、古からの強烈な警告なのかもしれません。その木に宿るのは、本当に霊なのでしょうか。それとも、神聖なものを犯す、我々自身の心に潜む魔なのでしょうか。
このスポットの近くにある、もう一つの恐怖
- ホテル青い鳥 跡地 二岡神社のある御殿場市のお隣、富士宮市の青木ヶ原樹海の入口に、かつて全国的に有名だった廃ホテルがありました。オーナーが焼身自殺した、赤子の泣きき声が響くなど、樹海の持つ“死の引力”に引き寄せられたかのような、数々の恐怖譚で知られていました。建物は2021年に解体されましたが、その記憶は今もなお鮮烈です。
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