東京都千代田区大手町にある平将門の首を祀った塚。940年に平将門が討死した後、その首が飛来したとされる伝説の地に建立された霊廟。1000年以上にわたって平将門の強烈な怨念が宿るとされ、周辺開発や移転計画の度に関係者の怪死事件が発生することで全国的に知られる、東京都心部最恐の心霊スポットである。
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東京都千代田区大手町にある平将門の首を祀った塚。940年に平将門が討死した後、その首が飛来したとされる伝説の地に建立された霊廟。1000年以上にわたって平将門の強烈な怨念が宿るとされ、周辺開発や移転計画の度に関係者の怪死事件が発生することで全国的に知られる、東京都心部最恐の心霊スポットである。
歴史的背景
首塚大明神は平安時代中期の武将・平将門(?~940年)の首を祀った塚として、1000年以上の歴史を持つ。940年2月14日、平将門は下総国で藤原秀郷と平貞盛の連合軍により討ち取られ、その首は京都で晒し首にされた。しかし、3日後に首が空中に舞い上がり、故郷の下総を目指して飛んだが力尽きて現在の大手町に落下したという伝説が残っている。当初は「将門塚」として祀られていたが、江戸時代初期の1603年に徳川家康が江戸城を築城する際、この塚を移転しようとしたところ工事関係者が次々と病死し、祟りを恐れた家康が塚を現在地に残すことを決定した。明治時代の1874年には明治政府が塚の撤去を試みたが、大蔵省の役人や工事関係者14名が原因不明の病死を遂げ、工事は中止された。1923年の関東大震災後、震災復興のため大蔵省が塚の上に仮庁舎を建設したところ、省内で病気や事故が相次ぎ、1928年に仮庁舎を撤去して塚を復旧した。戦後の1945年にはGHQが駐車場建設のため塚の撤去を計画したが、ブルドーザーが横転して運転手が死亡する事故が発生し、計画は中止された。現在も周辺の再開発計画が持ち上がる度に関係者の不審死や事故が報告されており、「将門の呪い」として恐れられ続けている。
怪奇現象・体験談
首塚大明神では、平将門の怨霊による強烈な心霊現象が数多く報告されている。最も恐れられているのは、塚の周辺で目撃される甲冑姿の武者の霊で、これが平将門本人の霊とされている。特に塚の移転や周辺開発に関わる人物に対しては、強烈な敵意を示すとされ、警告の現象が頻発する。また、塚に対して不敬な行為を行った者には、即座に祟りが降りかかると言われている。
代表的な体験談として、1980年代に塚周辺のビル建設に携わった建設会社の現場監督が、連日深夜に甲冑を着た武者に睨まれる夢を見るようになり、最終的に工事現場で原因不明の転落事故により死亡したという事件がある。また、塚の写真を撮影した観光客のカメラに、将門とおぼしき武者の顔が写り込み、その後撮影者が重篤な病気になったという報告も多数ある。さらに、塚の前で将門を侮辱する発言をした会社員が、翌日から原因不明の高熱に苦しめられ、1週間後に突然死したという恐ろしい事例も報告されている。近年でも、塚周辺の再開発に関わった不動産会社の役員が、契約成立直後に心筋梗塞で急死する事件が発生し、「将門の呪い」として話題となった。地元では「将門公は今でも江戸(東京)を守っており、この地を荒らそうとする者には容赦しない」「ただし、敬意を持って参拝する者には守護を与えてくれる」という二面性のある存在として認識されている。
メディア・文献情報
首塚大明神の将門伝説は古くから多数の文献で紹介されており、現代でも心霊番組やドキュメンタリーで頻繁に取り上げられている。NHKの「歴史秘話ヒストリア」やフジテレビの「奇跡体験!アンビリバボー」では、歴史的事実と心霊現象の両面から詳細な検証が行われた。心霊研究家の中岡俊哉氏、木原浩勝氏、池田武央氏らが実地調査を行い、複数の著書で「日本最強の怨霊スポット」として詳述している。また、歴史学者や民俗学者による学術的研究も数多く行われており、平将門信仰と怨霊信仰の関連性について詳しく分析されている。全国の心霊スポットランキングでは常に上位3位以内にランクインしており、「東京最恐のスポット」として確固たる地位を築いている。インターネット上では体験談が数千件投稿されており、特にビジネスマンからの報告が多いのが特徴的である。YouTubeでも多数の検証動画が制作されているが、撮影中の機材トラブルが頻発することでも有名である。海外でも「Tokyo's Most Powerful Vengeful Spirit」として紹介されることがあり、国際的な知名度も高い。
現地の状況・注意事項
首塚大明神は現在も東京都千代田区大手町の三井物産本社ビル前に存在し、24時間参拝可能である。塚自体は小さく、石垣で囲まれた中に石碑と小さな祠がある。周辺は東京の金融街の中心地で、平日は多数のビジネスマンが行き交う場所である。塚の管理は地元の町内会が行っており、毎年5月と11月には例大祭が開催される。参拝時は他の参拝者やビジネスマンの迷惑にならないよう、静粛に行うことが求められる。塚に対する不敬な行為(石を投げる、落書きをする、大声で騒ぐなど)は絶対に避けるべきで、そのような行為をした者には即座に祟りが降りかかるとされている。写真撮影は可能だが、フラッシュ撮影は控えめにし、塚を背景にした記念撮影は避けた方が無難とされる。最寄り駅は東京メトロ大手町駅で、複数の路線が利用可能でアクセスは極めて良好である。ただし、平日の朝夕は通勤ラッシュで非常に混雑するため、比較的静かな時間帯での参拝が推奨される。
訪問のポイント
心霊現象の目撃談は時間帯を問わず報告されているが、特に深夜から明け方にかけて現象が活発になるとされる。ただし、都心部の立地のため24時間人通りがあり、比較的安全に参拝できる。アクセスは東京メトロ丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線大手町駅C2a出口から徒歩約1分と極めて便利である。周辺には皇居や東京駅、銀座などの観光地もあり、東京観光と組み合わせることも可能である。参拝時は平将門への敬意を忘れず、感謝の気持ちを持って行うことが重要とされる。地元では「将門公にお願い事をする時は、江戸(東京)の平和と発展を祈願すると良い」と言われている。また、参拝前に平将門の歴史や功績について学習しておくと、より深い理解が得られる。商売繁盛や出世祈願で参拝するビジネスマンも多く、特に重要な商談や転職の前に参拝する人が多い。ただし、あくまで1000年以上の歴史を持つ神聖な場所であることを忘れず、軽い気持ちでの参拝は避けるべきである。将門の怨念の強さを理解し、最大限の敬意を払って訪問することが、安全で有意義な参拝につながる。