女将と座敷わらしの霊が出る和歌山最恐の廃旅館「ホテル飯盛山荘」 和歌山県紀の川市、静かな山中にその巨大な廃墟は存在します。「ホテル飯盛山荘(いいもりさんそう)」は、かつて多くの客で賑わったであろう面影を残しつつも、現在は完全に朽ち果て、
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女将と座敷わらしの霊が出る和歌山最恐の廃旅館「ホテル飯盛山荘」
和歌山県紀の川市、静かな山中にその巨大な廃墟は存在します。「ホテル飯盛山荘(いいもりさんそう)」は、かつて多くの客で賑わったであろう面影を残しつつも、現在は完全に朽ち果て、関西地方でも最恐クラスの心霊スポットとしてその名を轟かせています。経営を苦に女将が館内で命を絶ったという悲しい噂と、子供の霊、通称「座敷わらし」が現れるという不可解な話が、この場所を絶対的な禁忌の領域へと変えました。
心霊スポットとしてのホテル飯盛山荘:女将の霊と子供の霊が住まう場所
この廃旅館が心霊スポットとしてこれほどまでに有名なのは、二つの異なるタイプの霊的な噂が複合的に存在しているためです。一つは、この旅館の経営者であった女将が館内で自殺し、今もなお客を探して廊下を彷徨っているという、典型的な怨念の物語。そしてもう一つは、この旅館に古くから住み着いているとされる二人の子供の霊、いわゆる「座敷わらし」の存在です。悲劇の霊と、悪意のないとされる子供の霊が同居する特異な状況が、この場所のミステリーと恐怖を深めています。
歴史的背景:賑わいの終焉と女将の悲劇
ホテル飯盛山荘は、昭和の時代に地域の温泉旅館として開業しました。当時は宴会場や大浴場も備えた立派な施設で、多くの団体客や家族連れで賑わっていたと言われています。しかし、時代の流れとともに経営が悪化し、1990年頃に廃業。その後、解体されることもなく、約30年以上にわたって放置され、現在の姿となりました。
心霊スポットとして知られるようになったのは、廃業後に広まった「女将自殺説」がきっかけです。経営難やその他の悩みを抱えた女将が、旅館の客室の一つで首を吊って命を絶った、というものです。この話に確たる証拠はありませんが、廃墟となった旅館の寂寥感と相まって、疑う余地のない「事実」として広く語られるようになりました。
怪奇現象・体験談:彷徨う女将と走り回る座敷わらし
館内では、女将の霊と子供の霊、それぞれに関連する怪奇現象が数多く報告されています。
- 女将の霊の目撃談 女将が亡くなったとされる2階の客室や、廊下で女性の霊が目撃されています。「スーッ…」と廊下を横切ったり、部屋の隅にうずくまっていたりする姿が報告されており、その姿を見てしまうと呪われると噂されています。また、誰もいないはずの厨房から、食器を洗うような音が聞こえてくることもあると言います。
- 二人の座敷わらし この旅館のもう一つの主役が、二人の子供の霊、通称「座敷わらし」です。悪意はなく、ただ館内を走り回って遊んでいるだけだと言われていますが、その姿や笑い声に遭遇した者は数知れず、侵入者を驚かせます。ボールがひとりでに転がってきたり、小さな手形が窓に残されていたりといった現象も、この座敷わらしたちの仕業だと考えられています。
- ポルターガイスト現象と謎の声 特定の霊だけでなく、館内では様々なポルターガイスト現象が頻発します。閉めたはずのドアが勝手に開く、物が落ちる音がする、男性のうめき声や女性の悲鳴が聞こえるなど、訪れた者は常に霊的なプレッシャーに晒され続けることになります。
現地の状況・注意事項:不法侵入厳禁!倒壊寸前の危険な廃墟
- 現在の状況 建物は廃業から30年以上が経過し、完全な廃墟となっています。内部は荒らされ、破壊と腐敗が進行し、床や壁が抜け落ちるなど、いつ全体が崩落してもおかしくない極めて危険な状態です。
- 立ち入り禁止区域 この施設は私有地であり、敷地内への立ち入りは固く禁じられています。無断で侵入する行為は刑法の不法侵入(住居侵入罪)にあたる犯罪行為です。
- 安全上の注意点 不法侵入という法的なリスクに加え、建物が倒壊する危険性が非常に高いです。床を踏み抜いて階下へ転落したり、崩れた建材の下敷きになったりして、命に関わる重大な事故に繋がる可能性があります。また、夏場はスズメバチの巣が作られていることも多く、非常に危険です。
- マナー・ルール 「絶対に立ち入らないこと」。これが唯一にして絶対のルールです。過去には警察が出動する騒ぎも起きています。興味本位で法を犯し、自らの命を危険に晒すことは絶対にやめてください。
訪問のポイント
- おすすめの時間帯 この場所への訪問(敷地内への侵入)は、いかなる理由があっても絶対に推奨しません。公道からでもその異様な外観を見ることはできますが、周辺は道が狭く、近隣住民の迷惑になるため、長時間の駐停車は控えるべきです。
- 周辺の関連スポット 紀の川市周辺には、粉河寺や根來寺といった歴史ある寺社仏閣があります。危険な廃墟探索ではなく、地域の歴史や文化に触れる健全な観光を強く推奨します。