赤い服の女が池に誘う…橋本市の美しい庭園「杉村公園」 和歌山県橋本市、緑豊かな丘陵地に広がる「杉村公園」。実業家・杉村松洲(しょうしゅう)の元私邸跡地であり、桜や紅葉の名所として、また美しい日本庭園を持つ公園として、昼間は多くの市民で賑わう憩いの場です。
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赤い服の女が池に誘う…橋本市の美しい庭園「杉村公園」
和歌山県橋本市、緑豊かな丘陵地に広がる「杉村公園」。実業家・杉村松洲(しょうしゅう)の元私邸跡地であり、桜や紅葉の名所として、また美しい日本庭園を持つ公園として、昼間は多くの市民で賑わう憩いの場です。しかし、その手入れの行き届いた美しい景観とは裏腹に、園内の池や森で自殺者が後を絶たないという黒い噂から、和歌山県北部を代表する心霊スポットとしても知られています。
心霊スポットとしての杉村公園:赤い服の女と池に沈んだ魂
この公園が心霊スポットとして語られる理由は、その美しい景観が皮肉にも人生に絶望した人々を惹きつけ、最期の場所に選ばれてしまうという、悲しい現実にあります。特に、園内の中心にある「ゴブリンの池(正式名称:ひょうたん池)」では、入水自殺が多かったとされ、赤い服を着た女性の霊が目撃されるという噂はあまりにも有名です。また、園内の森深くで首を吊って命を絶つ人もいると言われ、そうした成仏できない魂が、夜な夜な公園内を彷徨っていると信じられています。
歴史的背景:実業家の庭園と現代の闇
杉村公園は、もともとこの地出身の実業家であった杉村松洲(本名:庄三郎)が、大正時代に築いた広大な私有地「杉村家別邸」でした。1962年(昭和37年)に、その遺志を継いだ遺族によって橋本市に寄贈され、市民公園として整備されました。園内には今も、当時の面影を残す見事な日本庭園や、「松洲(しょうしゅう)軒」と呼ばれる茶室が残されています。
しかし、その広大さと、夜間は人の目が届きにくい静かな環境から、いつしか自殺の名所という不名誉な評判が立つようになってしまいます。実業家が築いた美しい庭園が、現代社会の闇を飲み込む場所となってしまったのです。
怪奇現象・体験談:池のほとりに立つ赤い女
この公園では、自殺したとされる人々の霊に関連する、数々の怪奇現象が報告されています。
- 赤い服の女性の霊 この公園を象徴する最も有名な怪奇現象です。深夜、ゴブリンの池のほとりや、池に架かる橋の上に、血のように真っ赤な服を着た髪の長い女性の霊がたたずんでいる姿が目撃されています。その女性は、悲しそうに水面を見つめていたり、こちらに手招きをしたりすると言われ、誘いに乗ると池の中に引きずり込まれると恐れられています。
- 首吊りの霊 園内の森の中では、木の枝からロープでぶら下がっている人影も目撃されています。
- 公園のトイレの怪奇現象 園内の公衆トイレも危険なスポットとして知られています。誰もいないはずの個室からうめき声が聞こえたり、ドアを激しくノックされたり、鏡に老婆の顔が映り込んだりといった、様々な怪奇現象が報告されています。
現地の状況・注意事項:美しい公園と夜間の危険
- 現在の状況 公園は現在も多くの市民に利用されている、きれいに整備された公園です。昼間は明るく、安心して散策することができます。しかし、夜間は外灯も少なく、特に森の中や池の周辺は完全な暗闇に包まれ、不気味な雰囲気が漂います。
- 立ち入り禁止区域 公園は夜間も立ち入ることが可能ですが、茶室などの施設は閉鎖されます。
- 安全上の注意点 夜の公園は非常に暗く、道も起伏に富んでいます。木の根や段差につまずいて転倒したり、道に迷ったりする危険があります。また、池の周辺は足元が悪く、誤って転落する危険性も伴います。
- マナー・ルール ここは多くの人が利用する公共の公園です。肝試し目的であっても、大声で騒いだり、ゴミを散らかしたり、施設を破壊したりする行為は厳禁です。静かに、そしてこの地に眠るかもしれない魂への敬意をもって訪れてください。
訪問のポイント
- おすすめの時間帯 心霊スポットとしての雰囲気を味わいたいのであれば、人けがなくなる深夜となりますが、前述の通り多くの危険が伴います。
- 周辺の関連スポット
- 大池遊園駅 同じ和歌山県の紀の川市にある、いわくつきの無人駅。かつて駅前にあった遊園地の事故で子供を亡くした母親の霊が、今もホームに立ち続けているという悲しい伝説があります。
▶︎ 「大池遊園駅」の詳細はこちらから
- 天理トンネル 県境を越えた奈良県にある、全国的にも有名な心霊トンネル。「ボンネットに一家四人の霊が落ちてくる」という、あまりにも衝撃的な怪奇現象で知られています。
▶︎ 「天理トンネル」の詳細はこちらから