【山梨・魔の峠】大菩薩峠…霧の中から手招きする“白い影”、遭難者の魂が彷徨う道 山梨県甲州市、日本百名山にも数えられる「大菩薩嶺」。その頂きへと続く「大菩薩峠」は、中里介山の小説の舞台としても知られる、風光明媚な絶景スポットです。
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【山梨・魔の峠】大菩薩峠…霧の中から手招きする“白い影”、遭難者の魂が彷徨う道
山梨県甲州市、日本百名山にも数えられる「大菩薩嶺」。その頂きへと続く「大菩薩峠」は、中里介山の小説の舞台としても知られる、風光明媚な絶景スポットです。しかし、ひとたび夜の帳(とばり)が下り、深い霧が立ち込めると、その姿は一変。交通事故死者や、遭難者たちの霊が彷徨い、訪れる者を引きずり込む、“魔の峠”へと姿を変えます。
噂される怪奇現象と有名な体験談
古くからの難所であり、多くの“死”を見つめてきたこの場所では、その歴史を物語るかのような、数々の心霊現象が報告されています。
- 深い霧の中、道路脇を、白い服を着た人影(女性ともライダーとも言われる)が横切っていく。
- 誰もいないはずなのに、背後から複数の足音や、「こっちへおいで」と手招きする声が聞こえる。
- 車で走行中、急に強烈な眠気に襲われ、ハンドル操作を誤りそうになる。
- 存在しないはずの、古いバイクのエンジン音が、背後から猛スピードで追いかけてくる。
- 敷地内に足を踏み入れると、急激な頭痛や吐き気、そして強い悪寒に襲われる。
- 撮影した写真に、おびただしい数のオーブや、霧の中に浮かぶ人の顔が写り込む。
最も有名な伝説「霧の中の“白い影”」
この大菩薩峠を、山梨県屈指の心霊スポットたらしめているのが、「霧の中に現れる“白い影”」の伝説です。この峠道は、古くから交通事故が多発する場所として知られています。特に、深い霧が発生しやすい夜間には、注意が必要です。
「深夜、濃霧の中を車で走っていると、ヘッドライトの中に、白い服を着た人影が浮かび上がり、慌てて急ブレーキを踏んだが、そこには誰もいなかった」「霧の中で道に迷い、途方に暮れていると、白い影が現れ、こちらに手招きしていた。誘われるままについていくと、崖の手前で、ふっと消えた」など、あまりにも有名な恐怖体験が数多く語り継がれています。彼らは、遭難した登山者の霊なのか、それとも、事故死した者の魂なのでしょうか。
運転手を襲う“睡魔”
この場所のもう一つの恐ろしい特徴が、**「強烈な睡魔に襲われる」**という現象です。これは、この峠で命を落とした霊たちが、生きている人間を道連れにしようと、その意識を奪いにきているためではないか、と囁かれています。
「トンネルでもない、ただのカーブを曲がった瞬間、急に意識が遠のくような、猛烈な眠気に襲われた」「ハンドルが、まるで誰かに掴まれているかのように重くなり、勝手に崖の方向へと切られていった」といった、一歩間違えれば大事故に繋がる、極めて危険な体験談が絶えません。
この場所に隠された歴史と呪われた背景
大菩薩峠の成り立ち
「大菩薩峠(だいぼさつとうげ)」は、山梨県甲州市と北都留郡丹波山村(たばやまむら)の境に位置する、標高1897mの峠です。古くは、甲州と武州を結ぶ、青梅街道の難所として知られていました。
大正時代に、中里介山が、この地を舞台にした長編時代小説『大菩薩峠』を発表したことで、その名は全国的に有名になります。現在では、日本百名山の一つ「大菩薩嶺」への、主要な登山ルートとして、また、富士山を望む絶景ドライブコース「大菩薩ライン」として、多くの観光客や登山客で賑わっています。
心霊スポットになった“きっかけ”
この美しい景勝地が心霊スポットとなった背景には、その**「交通の難所」としての、負の歴史**があります。
実際に、この大菩薩峠(大菩薩ライン)は、急カーブや見通しの悪い場所が多く、過去に数多くの交通事故が発生してきました。 特に、バイク事故が多発する場所としても知られています。また、登山道では、天候の急変などによる遭難事故も、たびたび発生しています。
この**「おびただしい数の、現実の事故死・遭難死」**の記憶が、元々「峠」という場所が持つ、隔絶された不気味な雰囲気と結びついたのです。「事故死したライダーの霊が出る」「遭難者の霊が霧の中を彷徨う」といった、この土地ならではの具体的な心霊譚が生まれ、SNSなどを通じて、全国的に有名な心霊スポットとして定着していったのです。
【管理人の考察】なぜこの場所は恐れられるのか
単なる観光地の峠道が、なぜこれほどまでに恐れられるのでしょうか。それは、この場所が**「生と死の境界線」**としての、あまりにも強烈な二面性を持っているからです。
- 歴史的要因: この場所の恐怖は、古い伝説ではなく、**「交通事故」や「遭難」**といった、我々の日常やレジャーと地続きにある、極めて現代的でリアルな「死」の記憶に根差しています。それは、誰の身にも起こりうるという、生々しい恐怖です。**小説『大菩薩峠』**が持つ、どこか剣呑で、宿命的なイメージもまた、この土地のミステリアスな雰囲気を、無意識のうちに補強しています。
- 地理的・環境的要因: 標高1800mを超える、山深い峠道。 夜になれば、人工の光は一切なく、完全な暗闇と静寂に包まれます。そして何より、**「深い霧」が、この場所の恐怖を決定的なものにします。霧によって視界が奪われ、方向感覚が麻痺した状態は、「神隠し」や「異界への迷い込み」**といった、古来からの恐怖を、本能的に呼び覚まします。
- 心理的要因: 「霧の中に、白い影が現れる」。この噂は、訪れる者の心理に強烈な影響を与えます。霧の深い夜、この峠道を運転する者は、**「いつ、“何か”が飛び出してくるか分からない」**という、極度の緊張状態を強いられます。その心理状態が、ヘッドライトに照らされた霧の濃淡や、木々の影さえも、「白い人影」として、脳が積極的に誤認してしまうのです。「急な眠気」というのも、高地での軽い酸欠状態や、単調な山道の運転による疲労が、心霊現象として解釈されている可能性も否定できません。
探索の注意点
現在の状況と物理的な危険性
- 【最重要】冬季は完全に通行止め: 大菩薩峠(県道218号線)は、豪雪地帯のため、例年12月中旬から4月下旬頃まで、完全に閉鎖されます。
- 現役の観光道路・登山道: 上記以外の期間は、自動車や登山客が日常的に利用しています。
- 夜間は非常に暗く危険: 街灯はほとんどなく、夜間は完全な暗闇です。急カーブや落石、そして路面凍結の危険性が非常に高いです。
- 野生動物: 周辺はツキノワグマをはじめ、シカやイノシシなどの危険な野生動物の生息地です。
訪問時の心構えと絶対的なルール
- 故人への敬意を最優先に: この場所で、実際に事故で亡くなった数多くの方々がおられます。不謹慎な言動や挑発行為は、故人を冒涜する許されざる行為です。
- 安全運転を徹底する: 心霊現象とは無関係に、夜間の峠道は物理的に非常に危険です。スピードを控え、カーブや野生動物の飛び出しに十分注意してください。
- 閉鎖期間・時間帯には絶対に入らない: 冬季閉鎖中に、無理に侵入する行為は、遭難に直結する、自殺行為に等しい愚かな行為です。
- 自然への敬意: この場所は国立公園の一部です。ゴミを捨てたり、植物を傷つけたりする行為は絶対にやめてください。
まとめ
大菩薩峠は、美しい自然の絶景と、その裏側に潜む、抗いがたい「死」の危険性が、常に隣り合わせに存在する場所です。霧の向こう側からあなたを手招きするのは、本当に霊なのでしょうか。それとも、ハンドルを握るあなたの、ほんの一瞬の油断が生み出す、現実の“死神”なのでしょうか。
このスポットの近くにある、もう一つの恐怖
- 笹子トンネル(ささごとんねる) 大菩薩峠のある甲州市に存在する、あまりにも有名な心霊トンネル。2012年に9名が犠牲となった天井板落下事故の記憶が生々しい「新道」と、古くから少女の霊が目撃される「旧道」の二つが、この地に重層的な恐怖をもたらしています。
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