【山梨・最恐隧道】旧御坂トンネル…天井から“逆さ女”が覗く、首なしライダーが彷徨う峠 山梨県の甲府市と富士河口湖町を結ぶ、御坂峠。その頂上に、昭和初期の記憶を刻んだまま、静かに口を開ける煉瓦造りのトンネルがあります。「旧御坂トンネル(御坂隧道)」。
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【山梨・最恐隧道】旧御坂トンネル…天井から“逆さ女”が覗く、首なしライダーが彷徨う峠
山梨県の甲府市と富士河口湖町を結ぶ、御坂峠。その頂上に、昭和初期の記憶を刻んだまま、静かに口を開ける煉瓦造りのトンネルがあります。「旧御坂トンネル(御坂隧道)」。ここは、文豪・太宰治が名作『富嶽百景』を執筆した風光明媚な場所とは裏腹に、夜な夜な、天井から“逆さになった女”が覗き込み、首のないライダーが猛スピードで走り抜けていくという、山梨県屈指の心霊スポットです。
噂される怪奇現象と有名な体験談
古くからの伝説と、近代の事故の記憶が渦巻くこの場所では、その歴史を物語るかのような、数々の心霊現象が報告されています。
- 深夜、トンネルの天井から、髪の長い女性の霊が、逆さまになってこちらを覗き込んでいる。
- 首のないライダー(白バイ、あるいは黒バイとも)が、猛スピードでトンネルを走り抜けていく。
- 誰もいないはずなのに、トンネルの中から、女性のすすり泣きや、うめき声が聞こえる。
- 霧の深い夜、白装束を着た女性の霊が、トンネルの入口で手招きしている。
- トンネル内部に祀られた石仏(地蔵)が、夜になると赤く光る。
- 敷地内に足を踏み入れると、急激な頭痛や吐き気、そして強い悪寒に襲われる。
最も有名な伝説「天井から覗き込む“逆さ女”」
この旧御坂トンネルを象徴するのが、「天井から現れる、逆さまの女の霊」です。彼女は、かつてこのトンネル、あるいは、その真上にある峠道で、不慮の事故によって転落死した女性の霊であると噂されています。
「深夜、車でトンネルを走行中、ルームミラーにふと目をやると、後部座席にいるはずのない、髪の長い女が、天井に張り付いてこちらを覗き込んでいた」「トンネルのちょうど真ん中で、車の天井に『ドン!』という凄まじい衝撃が走り、見上げると、天井から逆さまになった女と目が合った」など、あまりにも衝撃的で、強烈な恐怖体験が数多く報告されています。
彷徨える“首なしライダー”
この場所には、もう一つの有名な伝説が存在します。それが、「首のないライダー」の霊です。かつて、この見通しの悪い峠道で、スピードの出しすぎにより事故を起こし、首を切断されて亡くなったバイク乗りがいたと言われています。
そのため、今もなお、彼の魂は成仏できず、首のないままバイクに乗り、夜な夜な、この峠道を猛スピードで彷徨い続けているというのです。「霧の中から、ヘッドライトの光と共に、首から上がないライダーが、こちらに向かって突っ込んできた」といった、にわかには信じがたい目撃談が絶えません。
この場所に隠された歴史と呪われた背景
旧御坂トンネルの成り立ち
「旧御坂トンネル」、正式名称を「御坂隧道(みさかずいどう)」と言います。このトンネルは、昭和6年(1931年)に開通した、全長約690mの、手掘りの煉瓦・石積み隧道です。
開通当時は、甲州街道の難所であった笹子峠に代わる、新たな主要ルートとして、地域の交通と産業の発展に大きく貢献しました。また、文豪・太宰治が、トンネルのすぐ上にある「天下茶屋」に滞在し、名作『富嶽百景』を執筆した舞台としても、全国的に知られています。
しかし、その後の交通量の増加に対応するため、昭和42年(1967年)に、新しい「新御坂トンネル」(国道137号線)が開通。これにより、旧トンネルは主要道としての役目を終え、現在は、観光や登山のための、静かな旧道となっています。
心霊スポットになった“きっかけ”
この輝かしい歴史を持つトンネルが心霊スポットとなった背景には、その**「建設工事の過酷さ」**と、**開通後の「交通事故・自殺」**の記憶があります。
まず、昭和初期のトンネル工事は、常に死と隣り合わせの過酷な労働でした。実際に、この工事中に、多くの作業員が事故で犠牲になったという伝承が、この場所に「労働者の怨念が眠る」という、心霊譚の強力な土壌を築きました。
さらに、新トンネル開通後、旧道は交通量が激減し、人里離れた寂しい場所となりました。そうした環境が、自殺の名所として、ある種の知名度を持ってしまったと言われています。実際に、女性の飛び降り事件や、バイク事故が多発したという噂が、古くからの「作業員の霊」の伝説と融合。「逆さ女の霊」や「首なしライダー」といった、より具体的で恐ろしい心霊譚を生み出し、山梨県を代表する心霊スポットとして定着していったのです。
【管理人の考察】なぜこの場所は恐れられるのか
単なる古い隧道が、なぜこれほどまでに恐れられるのでしょうか。それは、この場所が**「文豪の愛した絶景」と「凄惨な死の記憶」**という、あまりにも極端な二面性を持っているからです。
- 歴史的要因: この場所の恐怖は、**太宰治『富嶽百景』という、文学史に残る名作の舞台であるという「光」の側面と、「工事の殉職者」「交通事故」「自殺」**といった「影」の側面が、強烈なコントラストを描いている点にあります。この「聖」と「俗」が同居する特異な空間が、訪れる者に、言い知れぬ霊的な緊張感を与えるのです。
- 地理的・環境的要因: 標高1,300m、富士山と河口湖を一望できる、絶景の峠道。 しかし、夜になれば、その風景は一変します。照明のない、1km近い(※実際は約690m)長く暗いトンネルは、霧が発生しやすい気象条件も相まって、まさに異界への入口そのもの。その閉鎖された空間が、訪れる者の本能的な恐怖を呼び覚まします。
- 心理的要因: 「天井から逆さまの女が覗く」「首なしライダーが追いかけてくる」。これらの噂は、どちらも「乗り物」という、日常的な空間を、突如として恐怖の密室へと変貌させる、極めて強烈なイメージです。この先入観を持って、暗いトンネルに車で進入すると、人は天井の染みや、対向車のライトの残像さえも、霊の姿として誤認してしまうのです。
探索の注意点
現在の状況と物理的な危険性
- 通行可能な旧道: 旧御坂トンネルは、現在も県道708号線の一部として、昼間は小型車、自転車、歩行者が通行可能です。
- 【最重要】夜間は非常に暗く危険: トンネル内に照明はなく、夜間は完全な暗闇です。路面も荒れており、崩落・落石の危険性もあります。
- 冬季は通行止め: 豪雪地帯のため、冬季(例年12月~4月頃)は、旧道全体が完全に通行止めとなります。
- 野生動物: 周辺は山林であるため、熊やシカ、イノシシなどの危険な野生動物と遭遇する可能性があります。
訪問時の心構えと絶対的なルール
- 故人への敬意を最優先に: この場所で亡くなったとされる方々の噂があります。不謹慎な言動や挑発行為は、故人を冒涜する許されざる行為です。
- 夜間の訪問は避ける: 物理的な危険性が高すぎるため、夜間の訪問は絶対に避けるべきです。
- 文化財(候補)への敬意: このトンネルは、歴史的価値の高い土木遺産です。落書きや破壊行為は絶対に許されません。
- 近隣への配慮: 付近には「天下茶屋」などの施設もあります。深夜に大声で騒ぐなどの行為は、多大な迷惑となります。
まとめ
旧御坂トンネルは、文豪が愛した絶景と、数多の魂の悲劇が、一つの暗い隧道の中で交錯する場所です。その闇の向こう側からあなたを覗き込むのは、本当に霊なのでしょうか。それとも、この場所の深い歴史を知ってしまった、あなた自身の恐怖の心なのでしょうか。
このスポットの近くにある、もう一つの恐怖
- 旧文化洞隧道(きゅうぶんかどうずいどう) 旧御坂トンネルのある富士河口湖町の西湖のほとりに存在する、コンクリートで固く封鎖された廃隧道。怪談の巨匠・稲川淳二氏も語った、トンネルの壁や地面から、おびただしい数の“白い手”が伸びてくるという、あまりにも有名な心霊スポットです。
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